ポメチワのサクラちゃんが、お店にやってきてからというもの、とてもお客さんが増えました
サクラをボウルの中に入れて、外から見える椅子の上に置いておくと、外からサクラを見た女子大生たちが
きゃっ〰可愛い!!
と言って、お店の中に入って来てくれました。
お陰様で、お店は大賑わい・・・・
といっても、その中でエステを受けてくれるのは、数名でしたが〰
赤ちゃんでもしっかりと、看板犬としての働きを全うしてくれているサクラとの出会いを、前回のブログでご紹介しました
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元女性警察官コンビがバンコクでスパ経営物語の目次はこちら
スタッフヌッチの無断欠勤
でも、お店のスタッフは、新しく雇ったヌッチちゃんひとりだけだったので、それなりのペースで、それなりの人数のお客様で、それなりの売り上げで・・・と進んでおりました。
相変わらずトヨのビジネスビザの申請書類は、まだ揃わないと弁護士さんに言われ、待つしかないと腹をくくってはおりましたが、タイに来てもう1ヶ月が過ぎました。
こんなに書類を揃えるのにかかるものなんだろうか?
だんだんと、不安になってきておりました。
しかも、手続きをお願いしている弁護士さんは、例のお金をくすねたA氏の紹介です。
でも、お店のライセンスもRさんのビザも、順調に許可が下りているので、信じるしかありませんでした。
そんな中、ある金曜日のことです。
仕事を終えたヌッチが、お店で凄いどぎつい化粧を始めたのです。
そして、着替えた服は、背中と胸が大きく空いたワンピースです。
トヨは
どこに行くの?
と聞きました。
すると、ヌッチは嬉しそうに
彼氏とデートです
と返事をしてくれたのですが・・・・、トヨは、嫌な予感が拭えませんでした。
というのも、ヌッチは遅刻の常習者です。
まず、開店時間の10時に来る事はありません。
たいてい、10分から30分遅刻します。
お店の施術の準備は誰がするの?
と何度も叱りましたが、叱った翌日だけちゃんと30分前に出勤してきますが、また次の日からは元に戻ります。
結局、いつもトヨがお店の準備をするのですが、トヨがタイ語学校に行っている間は、おそらく11時とか12時とかに出勤してきているんだろうな〰と思います。
現在のRENEスパは、予約制になっていますが、当時は予約は一切とっていなくて、タイマッサージ店みたいに、お客さんが来た時に空いていれば施術をするといった感じでした。
そのことが遅刻をさせる原因になっていたのかもしれませんが、予約制にして、もしヌッチが遅刻した場合、トヨはまだビザも就労許可証もなく、弁護士さんから絶対に施術をしないように厳しく指導されていたので、施術をするわけにはきませんでした。
そのため、ヌッチが出勤して来るまで、お客さんを待たせてしまうというとんでもない事態が起こることから、予約を受けれない状況だったのです。
さらにトヨは、まだタイ語が話せないので、一人だと予約の受け方もわからない状態でした。
そんな背景があったことから、トヨは、ヌッチがオシャレをして出かけて行くことが、とても心配でなりませんでした。
トヨの予感が的中!! 何日も出勤してこないヌッチ
そんなことから・・・
明日は、絶対に遅刻して来たら駄目だよ。
遅刻した辞めてもらうよ!!
と、片言のタイ語で言いました。
なんとか通じたみたいで、
だいじょぶ心配しないで!!
という返事が、笑いながら返えってきましたが・・・
その笑顔を見て、トヨはさらに心配になりました。
そして、翌日!!
やはり、トヨの勘は的中しました!!
10時10分になっても来ません。
10時30分になっても来ません。
ラインで連絡をしますが、既読になりません。
11時なっても来ません。
Rさんに連絡をして、電話をしてもらいますが出ません。
13時になっても来ません。
何度もラインと電話を繰り返しましたが・・・・
結局、18時なっても来ない状態でした。
その間、来られたお客さんは全て断りました。
トヨは、お客さんに断りを入れる度に、怒りが収まりません!!
でも、それだけではありませんでした。
結局、その日は全然連絡が取れず、翌日もヌッチは出勤してきませんでした。
そして、次の日も
その次の日も
3日目には、お店の開店はやめました。
そして、そこから1週間経ち、2週間経ち・・・・
なしのつぶてでした。
トヨの怒りはピークでした。
もう、彼女はクビにするのは決めておりましたが、
次のスタッフを探すのは大変だし、ビザは下りないし・・・・
やはりタイでスパなんてやるのは無理なんじゃないだろうか
と考えだしでいいた頃・・・・・
ようやく、2週間過ぎてヌッチからRさんに連絡がありました。
友達にトラブルがあって、田舎に帰っていたから連絡できなかったんです
タイ人が良く使う、お決まりの言い訳です。
なんで、友達のトラブルやのに、あんたが連絡とれない状態になるんよ!
田舎に帰っても、携帯電話やねんから連絡は取れるやろ?
電波も届かない未開の地なんかよ!!
・・・と、トヨは、腹が立って、ぶつぶつと心の中で怒りを爆発させておりました。
Rさんは、ヌッチに
3ヶ月試験期間だし契約も交わしていないので、もう明日から来なくていい
と言ったそうです。
すると、なんと!!
想像を絶する言葉が返ってきたそうです。
どうして働かしてもらえないんですか?
えっ、どうして?
そんなの2週間無断欠勤したからでしょ
Rさんも呆れて言葉を失ったそうですが、わかるように説明してあげたそうです。
けれど、
でも、私働かしてもらわないと困るんです。
お金がありません
と言ったらしいです。
自分のしたことだから仕方ないでしょ?
と言ったところ、
じゃあ、働いた分のお金を明日下さい
と勝手なことを言って来たので、
何言ってるんだ。
給料は月末払いだと最初に約束を取り交わしたでしょ。
と返答したら、ようやく退いたらしいのですが・・・・・
お金を盗んでおきながら、借りただけだと言った前回のジップもすごかったけど・・・
2週間無断欠勤しといて、どうして働かせてもらえないんですか?というヌッチもたいしたもんです。
ヌッチは、特に普段は明るくて可愛らしくて、良く働く子だっただけに、この二面性に、とても悲しい思いをさせられました。
結局月末に、タイ人の若い男性を伴って、働いた分のお金を取りに来たのですが、その男性が再び「働かせろ」と言ってきました。
Rさんは、そこそこ見た目が怖いので、タイ語で
関係ない奴が口を出すな。
と怒鳴り付けたら、びっくりして、二人で慌てて逃げていきました。
日本人だから、少々無理難題を言っても、言葉もわからないし通用すると思っていたようです。
サクラの体調不良で大慌て!!
さらに・・・・ヌッチの無断欠勤中、トヨに追い打ちをかけるような出来事がありました。
その日は、Rさんがサクラを預かってくれる日でした。
Rさんからトヨのところに電話がありました。
サクラがクルンクルンと寝ながら回転をするんだ。
僕は、今まで何匹も子犬を飼ったけれど、こんなのは始めて見たよ。
サクラは、脳に障害があるんじゃないだろうか?
と言った内容でした。
それで翌日、慌ててお店の隣の動物病院にサクラを連れて行きました。
先生は、とても若くて可愛らしい方なんですよ〰。
先生の話から
チワワは身体が小さいので、赤ちゃんの時は、自分ではグリコーゲンが作れないんですよ。
そのため、4時間おきに、糖分を摂取させないと低血糖になってしまいます。
ということがわかりました。
Rさんが見た、サクラが寝ながらクルンクルンと回転していたのは、低血糖になっていたからだそうです。
なんども、そういう状態を繰り返すと死んでしまうということで、トヨは大慌てになりました。
その日から、4時間おきにサクラにブドウ糖を与える日がやってきました。
ユイちゃんとポイちゃんも、学校が終わると、すぐに店にかけつけて、サクラの世話をしてくれました。
夜も、4時間ごとに起きてサクラに注射器でブドウ糖を与えました。
その甲斐あって、二度と、サクラがグルグルと回転することはありませんでした。
その後、サクラは、今まで一度も病気はしたことがなく、すくすくと育ってくれています。
そんなことから、タイに来て1ヶ月半・・・・・
サクラの成長に一喜一憂する毎日でしたが、トヨが思い描いたスパ経営に関しては、スタート地点にも立つことができず、ひたすら待つだけの日々を過ごしていたのです。
そして・・・・
ヌッチをクビにして、次はどうするのか?
やっぱり、もうあきらめて日本に帰るしかないのか?
そうなるとサクラはどうするの?
日本に連れて帰るの?
色んな事を考えながら、数日が過ぎて行きました・・・。
そんなトヨに、手を差し伸べてくれたのは、やはり・・・同じ日本人でした。
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