前回までのお話は・・・バンコクRENEスパは、なんとなくの流れで開店したものの、2日目にチースタッフのアンちゃんに辞められてしまい、そのためトヨだけが1週間バンコクに居残りで、お店の体制を整えるお手伝いをすることになりました。その理由としては、共同経営者となる予定のA氏の動きを観察するという目的がありました。
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この下の写真は、練習を終えたポックちゃんを連れて、トヨとナツコとRさんの4人で夕食に行った時のものです。この3ショットが、短い思いでになるなんて・・・この時は思いもよらないことでした。
ということで・・・だいたい察しがつくと思いますが、このポックちゃんもアンちゃんに続いてすぐに辞めてしまうことになります。
今回は、ポックちゃんが辞めることとなった経緯をお話したいと思います。
最初の印象とはかなり違うタイ人の性格の難しさ
さて、一人残されたトヨは、Rさんと、大学生のポップちゃんとの3人で、お店のチラシなどを作り始めました。
でも、タイ語での宣伝になるため、文章を考えるのはポップちゃんの役割です。
でも、ポップちゃんは、接客と同様に文章も子供が作る幼稚な文章そのものであり、Rさんの知り合いのタイ人にチェックしてもらったら、「話にならない」という返事が返って来ました。
でも、そのことをRさんがポップちゃんに伝えると、途端に拗ねてしまって何もしなくなります。
トヨはこの時始めて、タイ人の扱い方の難しさを知りました。
とにかく、褒められることは大好きだけど、注意されたり叱られたりすると、途端に機嫌が悪くなってしまいます。
じゃあ、Rさんが自分で作ればいいじゃない。私はできない!!
とい出す始末です。
この二人のやり取りを、横で見ていて、タイ語はわからないなりにも、あまりのポップちゃんの我儘さにイライラしてきました。
それでも、今はマッサージができる従業員は彼女だけなので、なだめて、持ちあげて使って行くしかないようです。
時間もかなりルーズになってきて、午後2時には必ず出勤するという契約だったのに、1時間遅れ、2時間遅れ・・となってきました。
妹の小学生のティプちゃんの方が、小学校が終わると早々に店にやってくるので
マッサージもできるし、こうなったらティップを雇うおうか
とRさんと冗談を言っているような状態でした。
この間、A氏はさっさと田舎の自分の農家に帰ってしまいましたので、トヨが居残る目的の1つであるA氏の動向を探るということもする必要がありませんでした。
そしてついに・・・・トヨが1週間、バンコクに居残りしたものの、たいした働きもできずに帰国する日がやってきました。
Rさんとポップちゃんが空港まで送ってくれましたが、トヨを見送るRさんが
俺ひとりでやばいな〰
といった表情をしていたのが印象的でした。
ナツコ(ナコ先生)のリンパマッサージの特訓開始
そして、帰国して休む間もなく、ナツコのサロンにおいてトヨのリンパマッサージの特訓が開始されました。
お客様の予約が入っていない時間を調整して、ほぼ毎日練習が行われました。
モデルには、ナツコの娘さんやトヨの母親、そしてトヨがボランティア活動をしていた源九郎稲荷神社の中川管理のおばちゃんなどにお願いしました。
ナツコのマッサージは、とても気持ちがいいので、トヨの母も、中川さんも、
こんな凄いマッサージをタダで受けられるなんて幸せやわ~
と言っておりましたが、ナツコのお手本の施術からトヨの施術に変った途端、二人共、何も言わなくなってしまいます。
たぶん、よほどトヨのマッサージはひどかったんだろうな〰と思います。
なにせ、人の顔を触るなんて行為は、トヨにとっては生まれて初めての経験だったので、とんかく「恐々やっていた」という状態でした。
それでも、やはり練習を重ねるということはすごいことであり、ナツコの指導の上手さもあり、訓練終盤には、
ナツコ:お客様に施術をできる位には上達したよ
とお墨付きをもらうことができました。
そして、1ヶ月ぶりにトヨは再びバンコクへと向かいました。
タイマッサージのポックちゃんの指導と、大学生のポップちゃんの無断欠勤
トヨがバンコク入りする3日程前から、タイマッサージのポックちゃんが店に来るようになっており、なんと、大学生のポップちゃんがリンパマッサージを指導しておりました。
この二人、なんとかやれそうかな〰
と二人の様子を見ておりましたが、どうもぎくしゃくしています。
でも、とにかくマッサージを覚えさせない事には、お客様に施術もできないので、トヨは心配よりも先に、与えられた自分の仕事をがんばってやるしかないと思いました。
そして、ナツコが考えてくれたメニューを二人に教える日が始まりました。
ポップちゃんもポックちゃんも、どちらも手先が器用なので、とても上達は早かったのですが・・・・日ごと大学生のポップちゃんの様子がおかしくなってきました。
そして、日を追うごとに遅刻が目立つようになりました。
そして、ある日無断欠勤をしたのです。
それで、Rさんが怒って連絡を取ったところお金を落として落ち込んでいるから仕事に行けないという返事がラインで返って来たのです
「お金を落としたから?」
「落ち込んでいるから?」
「はぁ〰?」
何その理由にもならない言い訳は?
そして、そのまま大学生のポップちゃんはお店に来なくなりました。
いくらマッサージができる子がこの子しかいないからと言って、こんないい加減な責任感のない我儘な奴を置いとくわけにはいきません。
僕は辞めさせたほうがいいと思いますが、トヨさんが指導してくれているので、トヨさんの気持ちを聞かせてください
と言ってきたので、トヨは非常に戸惑いました。
大学生のポップちゃんが辞めたら、また、タイマッサージのポックちゃん一人になってしまうし、せっかくナツコが必死に指導してくれたのに、そこに費やした時間はどうなるの?
と考えると、トヨには判断ができませんでした。
けれど、大学生のポップちゃんはとんでもないことを言って来たのです。
Rさんが、大学生のポップちゃんに対し
何日も無断欠勤して、もう辞めるつもりなのか?
と尋ねたところ
私はあの子(タイマッサージのポックちゃん)が嫌い。
あの子を辞めさせて。
あの子が辞めたらお店に行
・・・・・あなたは何様?
という、日本では考えられないような返事が返って来たのです。
これには、流石のトヨもかなり頭に来ました。
いくらラインで話をしていても埒があかないので、お店に来てもらって話をして判断しましょう
ということになりました。
女子大生ポックちゃんの話にならない言い分
お店にちゃんと来るのか心配でしたが、大学を終えたポップちゃんはお店にやって来ました。
タイマッサージのポックちゃんには、奥の部屋に居るように指示して、待合室で大学生のポップちゃんと話をしました。
トヨは、Rさんに通訳をしてもらって
どうして何日も無断欠勤したの
と尋ねました。
すると、やはり返事はラインの時と同じで、
大学生のポックちゃん:
お金を落としたから、落ち込んでいた
というものでした。
それはあなた個人の問題であり、お店を無断欠勤する理由にはならないでしょ?
と言ったところ、大学生のポップちゃんは、どうやらトヨは今まで自分に優しくしてくれたから味方だと勝手に思い込んでいたようであり、厳しいことを言うトヨの顔を睨み付けて反撃してきました。
なんでアンちゃんを辞めさせて、あんなタイマッサージの子を雇ったの
アンちゃんは辞めさせたのではなくて自分から辞めました。
だから、代わりに誰か雇わないとあなたひとりではお客様の施術はできないでしょ?
私ひとりでできる!
彼女はいらいない
あなたは大学生で午後2時からしかこれないでしょ?
あなたが来れない時間に誰が施術をするの?
じゃあ、その時間はお店を閉めればいいでしょ!
それじゃ、お店は経営していけないでしょ?
とにかく私は彼女が嫌いなの!!
彼女を辞めさせて。
でないとお店には来ないから!
というやりとりが続き、全く話になりませんでした。
これがタイ人の気質なのか?
単に大学生で子供なのか?
その辺りの判断はつきませんでしたが、トヨは、とにかくこの子はお店に利益は生まない子であることはわかったので、Rさんに対して
Rさんの考えるとおり、この子はダメだと思います。
も辞めさせたほうがいいと思います
と伝えました。
Rさんは、大学生のポップちゃんに
タイマッサージのポックは辞めさせない。彼女と一緒に働くのが嫌なら辞めてもらうしかない
と伝えました。
彼女は、当然自分の意見が通るものだと考えていたようであり、びっくりした顔をしており、なかなか帰ろうとはしません。
Rさんが止めを刺す様に
こちらの言うことを聞けないなら、もう帰ってくれ
と言ったため、しぶしぶ店から出て行きました。
ピラミッド式のタイのランクつけ社会図式
彼女が帰った後、奥に居たタイマッサージのポックちゃんの様子を見に行くと、話を全部聞いていたようであり泣いておりました。
性格的に合わないという部分もあったようですが、大学生のポップちゃんからすると、
学校もろくに出てなくて、東北地方から出稼ぎでタイマッサージの仕事をしにきているポップちゃんのことは、自分よりも下の階層の人間
とみていたようであり、とても馬鹿にしていました。
トヨは後々知ることとなるのですが、タイは王様を頂点としたピラミット式の社会構図ができている国であり、同じ国民なのにランク付けが非常に激しい国になります。
なので、
大学生のポックちゃん:
大学にも行っている私が、タイマッサージの子と一緒にされるのは嫌だ
という気持ちが大学生のポップちゃんの本音だったそうです。(このことは、後のスタッフがとある件で元スタッフのポップちゃんと連絡を取り合うようになった時にわかりました)
このことがあってからトヨは、泣いていたタイマッサージのポックちゃんがとても可哀想になり、彼女のことを守ってあげなければという気持ちになりました。
その気持ちがタイマッサージのポックちゃんにも伝わったのか、この日を境に、ポックちゃんはトヨのことを母親のように慕うようになったのです。
ポックちゃんの最初の練習期間は10日間程でした。
そこで、トヨは一旦帰国することとなりました。
今度は、Rさんとポックちゃんが空港まで送ってくれました。
せっかく指導に来て下さったのに、こんなことになってしまって本当に申し訳ないです。
ナコさんにも謝っておいてください。次回、来られるまでに次の子は必ず見つけておきます。
と、Rさんはずっとトヨに謝っておりました。
けれど、これはRさんのせいではなく、これがタイで企業することなんだという難しさだったのです。
そして、このことはまだまだ序章の一分部でしかなく、この先、延々と続く試練の始まりでしかなかったのです。
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このコースは、バストアップ整体によりバストの位置をアップさせるコースであり、育乳コースとは違います。
バストの位置が変わるだけで、かなりバストアップさせることが可能です。