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前回は、トヨとナツコがタイに初めてタイにやってきて、現在の私の相棒であるRさんと初めて会った状況についてお話しました。
今回は、なぜ、ホワイクアンというほとんど日本人がいない場所でスパを開業することになったのか?
現在のRENEスパとなる建物との出会いと、お店の経営体制の急展開について書いて行きたいと思います。
バンコクRENEスパとなる物件との出会い
下の写真は、現在のバンコクRENEスパです。
今でも、お客様から
という質問を頻繁に受けます。
RENEスパの物件は、Rさんが探してきました。
この物件を見つけたばかりの時の写真が下になります。
外壁の色は、見つけた時も同じピンクなのですが、以前はタイマッサージ店だったようです。
場所は、バンコクの日本人が居住する「トンロー、プロンポン、エカマエ地区」からは、30分程離れた場所にある「ディンデーン・ラチャダ」というエリアにありました。
Rさんがなぜ、このディンデーン・ラチャダ地区で物件を探したのかといいますと・・・
① A氏のタイ人の奥さんがマネージャーをする予定なので、ターゲット客は日本人ではなくタイ人になる。
② この物件のすぐ裏に「ホーガンカー大学」という、私立のお金持ちのお坊ちゃん、お嬢ちゃんが通う大学があり、この大学の女子大生をターゲットにしようと考えている
という2つの理由からでした。
そして・・・前回の続きから話ますと、トヨ達が初めてタイに来て、ホテルでお会いした Y氏 と Rさんから案内されたのが、このピンクの物件でした。
私達がこの物件がある場所に案内された時、時間帯は午後4時頃だったので、周囲には帰宅途中の大学生で溢れかえっており、また物件の前の道は抜け道になるため非常に交通量が多く、すごく活気があり賑わっている場所であることがわかりました。
この状況を見て、S会長が
S会長 :
この場所いいね~。おもしろいね~。
さらに、このピンクの物件の中を見せてもらった時には
S会長 :
この壁をもっと薄いピンクに塗り替えて、窓は全部透明のカーテンにしたらずいぶん感じが変わるよ!
というのも、S会長 はもともと「インテリア」の会社を経営されていたのです。
この時はもうすでにインテリア関係の仕事は引退してされておりましたが、数年前まで東京の青山に輸入家具とインテリアの会社を構え、東京ディズニーランドのインテリア等も手がけた人物でした。
このS会長の興奮ぶりに、A氏 も Rさんもとても驚いておりましたが、もっと驚いたのは突然S会長が
S会長 : この店には、俺が投資する。俺がやる!
そして・・・
すぐに大家さんを呼んで、あっという間に賃貸契約を交わし、前金もS会長が即金で支払うという急展開で事が進んでしまったのです。
そして・・・なんと、もうその日のうちにリフォーム業者を呼んで、リフォーム案を伝え見積もりを出してもらうことになりました。
なんとも早いS会長の動きに、この場にいた全員が唖然とさせられました。
S会長は、とにかく商売に関する嗅覚がすばらしく、これだ!と思ったことは自分の勘を信じて投資される方です。それで今まで大成功を収めてこられた方です。
後から話を聞いたところ、スパが成功するとは思わなかったそうですが、このままA氏にやらせておくと問題が生じるという危機管理能力が瞬間に働いたらしく、その場でこの決断をされたそうです。
すごいですよね~!!
最初は、RENEスパには一切無関係だったトヨ
そんなことから、最初のA氏の奥さんがお店を開業するという話から180度展開が変り、S会長がビジネスパートナーとして加わる・・・というより、A氏 は S会長に雇われるという形になってしまったのです
A氏は、最初からS会長にいくらかは投資してもらうつもりでいたようですが、S会長がオーナーになるとは思っておらず、あくまでも自分がオーナーで経営していくつもりでいたようです。
A氏 : ちゃんと給料をいただけるなら、雇われオーナーでもいいですよ。
そして、すぐにリフォーム業者も決まり、カーテン等もオーダーし・・・と、バンコクに来た初日に、とんとん拍子でスパ経営に向かって進みだしたのです。
ところが・・・
最初に、スパをやりたいと言ってた、その肝心の A氏の奥さんの姿がどこにもありません。
普通、自分が店長をしようとしていた店なら、物件を決める時に来ないというのはおかしな話です。
それで、トヨがA氏に尋ねました
トヨ:奥さんは来られないのですか?
奥さんとスタッフの子に、マッサージを教える予定で、日本から先生に来てもらったんですが・・
A氏 :先にスタッフの子を指導してくれ。嫁は今忙しくてバンコクには来れない
結局・・・・・
翌日には、S会長がオーナーになることが決まったため、奥さんは機嫌を損ねたのか、もうやる気がなくなったのか、タイ人独特の「なんでも嫌になったらすぐにやめる病」が出たみたいで・・・・
A氏 : 嫁はもうやりたくないと言っている。嫁の代わりに自分が店に出てタイ人の女の子達を使って、店を営業していく
これには、S会長が難色を示しました。
S会長 :
僕はずっとタイにはいないから、もちろんA氏には責任者としてお店の管理はしてもらわないといけないけど、店に出てお客さんの相手をするのはまずいんじゃない?
A氏の見た目が、
とてもスパやエステサロンの店長タイプではなく、いわゆる農家の年配のおじさん
であり、さらに、
いつもとても険しい難しい表情をされているので、タイ人スタッフやターゲットにする女子大生達が怖がるだろう
という理由でした。
さらに、A氏は奥さんが日本語を喋られるのでタイ語が全くできず、タイ語での接客ができないと話にならないと考えたからです。
それで、S会長は突然、そばにいたRさんに
S会長:
R君が店長をしなさいよ。
悪いけど・・・、Aさんは年も取ってるし、顔が怖いからお店に出ると、お客さんが怖がって来ないよ
Aさんは、責任者として経理を担当したらどう?
タイ語が喋れて
スタッフのタイ人を指導でき
お客さんにはタイ語で冗談も言える
Rさんが適任でした。
けれど・・
最初の立ち上げのお手伝いをするだけと考えていたRさんは、自分の意志とは裏腹にあれよあれよと急展開で流れが変わっていくことに戸惑いを隠せませんでした。
そんなことから・・・
バンコクRENEスパの始まりは・・・
S会長がスパを経営し、A氏を雇用するという形で、スタートすることになってしまいました。
しかし・・・
トヨとナツコの目から見ると
どうも、S会長とA氏の2人の関係はうまくいくようには思えない・・・
という予感がしました。
そしてこの後、トヨがバンコクRENEスパを経営するようになるまでには、まだまだ紆余曲折があり、ずっと先のことになるのです。
現在RENEスパは、スパ業務の他に黒ガリンガルの買い付けと輸出業務も展開することになったため、タイで会社を設立して、この当初メンバーではなく、Rさんが会社の社長兼お店のオーナーとなり、トヨがパートナーとなりスパの店長を務め、共同で経営しております。
始まりはこんな感じで、トヨにはなんの関係もない状態でスタートしたのです。
なので・・・・、この急展開の話も、この時のトヨは「自分には関係のないこと」と考え、全く他人事にしか考えていなかったのです。
その結果、この先、とんでもなく大変で辛い経験をすることになっていくのです。