さてさて、バンコクRENEスパ開店から1ヶ月もたたなというのに・・・すでに2名のスタッフに辞められてしまいました。
その様子は前回のブログからご覧ください☟
とうことで・・・・開店間もないRENEスパには、まだまともにマッサージもできないタイマッサージのポックちゃんひとりが、残されてしまいました。
こんな状況で、スパは続けていけるのでしょうか?
その一方、会社の設立、Rさんのビザの手続きは順調に進んでおりました。
ブライダルショーへの参加とナツコの助っ人
女子大生のポックちゃんが辞めてしまってから、トヨは一旦、日本に帰ったものの、一人残されたタイマッサージ師のポックちゃんのマッサージ指導があるので、折を見て再びタイ入りする予定でおりました。
トヨが日本に戻って数日後、Rさんから次のようなラインが来ました。
先日、僕の知人の方がお店を訪ねて来られました。
その方は、神戸でブライダル関係の仕事をされている女性社長さんであり、9月にバンコクでブライダルショーを開催するそうです。
タイの富裕層の方をたくさん招待されているそうです。
ショーの会場となるのはSホテルであり、その会場の中に化粧品会社やアルカリ生成水等を販売する会社がブースを置くらしいです。
それで、その社長さんから、まだ1ブース空いているので、是非出展されませんか?という話がありました。
このショーの様子はテレビ撮影されるそうですが、ショーの終了後に、テレビ局から出展会社の代表者に対するインタビューがあり、出展した商品の宣伝をテレビを通してできるそうです。
まだ、無名のRENEの商品をタイ国内で知ってもらうには良い機会だと思いますよ。
一度、K社長に伺いを立ててもらえませんか?
ということで、トヨはすぐにRENEの社長であるKちゃんに話をしたところ、
それはなかなかおもしろいね
ということになり、すぐに出展することが決まりました。
しかし、ショー当日まで、ほとんど時間がなく、忙しいKちゃんとS会長の日程調節がうまくいかず、結局二人がタイ入りできるのはショーの前日からということになりました。
でも、トヨはブースの出展の準備や、ポックちゃんの指導もあるため、二人より1週間程早くタイ入りすることになったのです。
そして、この話をナツコにしたところ、なんとナツコが
私も行くわ!!
と言い出したのです。
えっ、なんで
大学生のポップちゃんに辞められて大変でしょ?
もし新しい子が来たら、トヨさん一人で二人を指導するのはもっと大変やと思うよ。
手伝うわ!!
でも、今回はもう交通費もホテル代も指導料も出ないよ〰!!
そんなん、いらんよ。
自払で行くよ!
それにタイに行くの楽しいし〰!!
ええっ〰
ということで、ブライダルショーの当日にしか間に合わないといことでしたが、なんと太っ腹なナツコが、トヨの助っ人としてタイに行ってくれることになったのです。
ナツコは、昔から本当にこういう太っ腹なところがあって、この時だけでなく、その後も何回か自腹でトヨを助けにタイに来てくれることとなるのです。
実のところ・・・・こうしてナツコの手助けがあっても、スタッフの入れ替わりは避けられない問題ではあり、この後も、教えては辞められ、また教えては辞められの繰り返しになるのですが、この悔しい思い、経験をナツコはトヨと一緒に味わってくれたことが、今のトヨとナツコの親友関係をより深く築きあげてくれたのだと思います。
トヨにとってナツコは、Rさん同様に、苦しい時を一緒に戦ってくれた同士なのです。
ブライダルショーの前に新しスタッフが見つかりました。
みんなよりも1週間早くタイ入りしたトヨを、一人残されていたタイマッサージ師のポックちゃんは大喜びで迎えくれてくれました。
そして、今日、友達が遊びに来るので紹介すると言っておりました。
しばらくすると、なんとも賑やかな女性がお店にやってきました。
これが、タイマッサージ仲間のゴイちゃんでした。
ゴイちゃんは、ポックちゃんが勤めていたタイマッサージ屋に以前働いていた子らしく、その後、別のタイマッサージ屋で働くようになったそうですが・・・なんと、数日前にそこを辞めたばかりだということでした!!
それで、実のところは、RENEスパがスタッフを探している話をポックちゃんから聞いて、興味を持てば雇ってもらおうと思ってやって来たことがわかりました。
そういうことなら、すぐにでも素質を見たいということで、ポックちゃんをモデルにしてゴイちゃんにリンパマッサージの指導を開始したところ、これまた、とても上手なのです!!
3時間程教えただけで、あっという間にクレンジングからマッサージまで、おおまかな手順は覚えてしまったのです。
そして、彼女自身もすっかりリンパマッサージに興味を覚えたようであり
やるやる、私を雇って!!
と言い出しました。
さんは、最初Rさんは
彼女、下品でしょ?
このお店のクオリティが落ちちゃいますよ
と、反対しておりましたが、マッサージ技術の習得の早さを見て・・
彼女にしますか。すぐに実践で使えそうですね。
と渋々、雇用することを受け入れてくれました。
ゴイちゃんは、23歳ですが、すでに子供が一人いるそうです。
とにかく、よく笑う子であり、片言の変な日本語を連発します。タイマッサージに来る日本人客から教えてもらったそうです。
また、日本人の彼氏がいると言って、ラインのビデオ電話で会話をするのですが、トヨにその男性と話をさせようとするので、とても困りました。
そのせいか、とにかく日本語を覚えたくて仕方がないようで、
これは日本語でなんというの?
と指導中もやたら聞いてこられるため、トヨは倍以上疲れました。
お陰で、トヨは顔の部位などのタイ語を覚えることができたので、今から考えるとありがたかったのですが・・
ただ、仕事にはムラが多くて、気が向くと良く働きますが、気が乗らない時は延々ラインで誰かと話をして練習をしません。
ポックちゃんが嫌がったお店の看板のメニュー書きも、ゴイちゃんは喜んで書いておりましたが・・・
これが終わると、もう休憩モードに入ってしまって何もしません。
Rさんは、始終、ゴイちゃんにちゃんとしろと叱っておりましたが、叱られても全然こたえてなくて・・・・とにかく叱られると子供みたいに喜んで笑っている状態でした。
憎めないといえば憎めない子だったのですが、不安材料の多すぎる子でもありました。
その予感は的中して、翌日は時間通り午前10時の開店時間までには出勤したものの、その次の日からは1時間たってもきません。
ポックちゃんは、時間にはきとんとしていた子なので、遅くても開店の30分前には必ず到着しており、掃除や準備もしてくれていたのですが、ゴイちゃんは遅刻の常習者であり、やはりその後も時間通りに出勤した日は一度もありませんでした。
ただ、マッサージの技術は日ごとに上達していき、たまにやってきたお客さんにも
まだ、無理やろ?
と、こちらが施術をしても良いというOKを出していないのにもかかわらず、ポックちゃんを差し置いて、ちゃっかり自分が施術をしておりました。
その度胸には感心しましたが、Rさんは
今だけですよ。飽きたらしなくなりますから
と、とても冷ややかでした。
すでに彼は、ゴイちゃんの仕事に対する姿勢のいい加減さを見抜いており、長続きはしないと踏んでいたようで、別の子を探していたようです。
この二人のリンパマッサージの指導と同時に、ショーのブース出展に向けてのタイ語のチラシ作成など、トヨはRさんと二人で、ポックちゃんとゴイちゃんの協力を得ながら準備を進めておりました。
Kちゃんがゴイちゃんに抱いた不安
そして、いよいよブライダルショーの前日となり、トヨ達は会場となるホテルに行き、ブースの準備に取り掛かりました。
夕方には日本のRENEのS会長とKちゃんも到着し、会場入りして一緒に準備に取り掛かりました。
その時、KちゃんとS会長に、ゴイちゃんを紹介したのですが、Kちゃんも
この子、少し下品すぎる
とRさんと同じ印象を持ったようでした。
さらに、Kちゃんが、
ショー当日にやって来るタイ人への生体水(RENEの商品)の説明は、彼女達しかできないんだから、しっかり二人に生体水の説明をさせてくださいね。
とRさんに依頼しておりましたが、Rさんは
それは無理でしょう。
彼女達、タイマッサージしかしたことない子達ですよ。
こんな難しい説明はとてもできないです。
と反発しておりました。
Kちゃんは、
お店のスタッフとして雇うのだから、お店のスポンサーであるRENE関連のイベントや商品の説明などはきちんとできるように教育してもらわないと・・・・
という思いがありました。
それは、もちろん当たり前の思いなのですが、Kちゃんもまだ全然タイという国がどういう国でタイ人がどういう国民性なのか知らないだけに、Rさんの言う「無理」という言葉理由がわからずにおりました。
Kちゃんも、今ではそのことをとても理解してくれておりますが、とにかく、この頃のトヨやKちゃん、S会長は、まだまだタイ人の国民性がわかっておらず、日本人と同じように考えていたところがありました。
無理とか言ってる場合じゃないでしょ。
そこを指導するのがRさんの仕事でしょ!!
・・と、植物生体水化粧水という凄い商品を生み出して、早く認知度を上げたい、早く売り出したいと考えていたKちゃんは、妥協を許さない完璧主義者でもありました。
普段は温厚な性格なのですが、仕事になるととても厳しい子であるため、いつもなら丁寧に敬語で話をしている年上のRさんに、この時は、いつになく語気の荒い言い方をしていました。
そのため、横にいたトヨはKちゃんとRさんが衝突しないかハラハラしておりました。
でも、Rさんは
K社長の言うことはもっともなことなんですが・・・この二人には何をどう指導しても絶対に無理です。
この子達のようにいわゆる低階層に属するタイ人のことをわかってもらうのは時間かかるので、どうもできないですね・・・
とジレンマを抱えながらも、Kちゃんの指示を聞き流している・・・と言った感じでした。
けれど、この商品説明の件が、結局後々トラブルを生んでしまうことになるのです。
その夜は、ポックちゃんもゴイちゃんも一緒に、S会長が食事に連れて行ってくださいましたが、あのずっと賑やかなお笑い姉さんのゴイは、相手が社長さんであろうが、会長さんであろうがお構いなしであり、S会長に対しても友達のような接し方をするので、Rさんはハラハラしていました。
おおらかな性格のS会長は、笑って
面白い子だね~
と、ゴイちゃんの失礼な態度も、うまく受け流してくれていましたが、Kちゃんは、その様子を見て、ますます
この子を雇ったのは失敗では?
という印象を強くしたようでした。
そんなKちゃんの不安をよそに、ゴイちゃんはますます調子に乗り、会長にからみまくっておりました。
トヨもRさんも、この時ほど食べた心地がしない食事はありませんでした。
そして・・・やはり、このゴイちゃんはショーの当日にKちゃんの怒りを買ってしまい、ちょっとしたトラブルが勃発してしまうのです。