無断でお金を借りただけ?スタッフの盗み発覚と解雇、そして新しスタッフの雇用 (元女性警察官コンビがバンコクでスパ経営物語30話)

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さてさて・・・

せっかく、自らが「バンコクでのスパを経営する」という決意をしてタイにやってきたトヨでしたが、なんと一番大切なビジネスビザが、そう簡単には下りないと言われてしまいました~。

とりあえず、ビジネスビザ申請の用意ができるまでの間、観光ビザを取るように弁護士に指示されたトヨは、タイの会社の社長であるRさんに同行してもらいラオスまで観光ビザを取りに行ったのです。

 

第2ステージの前段は、バンコクでスパ経営をすることとなったトヨの話がメインとなってきます。

なので、再びナツコがRENEスパに関わるようになるまでには、約1年程の月日を要することとなります。

それまでは、読んでくださっているお客様や読者の方をイライラとさせてしまう場面ばかりになりますが、どうか見捨てずにお付き合いくださいね~!!

 

お店のスタッフジップちゃんの不審な行動・・・

とりあえず、ラオスで観光ビザを取得してバンコクに戻って来たトヨですが、なんかお店の様子がおかしいと感じたのです。

 

まず、お店で管理していた商品の数が合わないのです。

さらに、どうも売り上げ額がおかしい・・・

 

ラオスに行く前に入っていた予約がいくつかキャンセルされています。

なので、来店したお客さんの数が4名程少なくなっています。

 

その分、売り上げも当然少ないわけなのですが・・・・

こんなに、キャンセルが重なることは、今までないので、かなりおかしいと思いました。

でも、トヨはタイ語ができないので問い詰めることはできません。

 

それから、1週間・・・・

売り上げ金が、毎日100バーツ、200バーツと計算が合わなくなってきました。

これは、どう考えてもスタッフのジップが着服しているとしか考えられません。

 

なぜなら、売上金が保管してある場所の鍵は、Rさんと私とジップしか触れない秘密のところに隠してあるからです。

 

それで、ジップに対して、Rさんからやんわりと、

Rさん
Rさん

お金が合わないんだけどおかしいよね〰

と言ってもらいました。

 

すると

おかしなお客さんがいて、カウンターのとこでごそごそしていたから盗まれたのかもしれない

と言うのです。

 

でも、ここであえてRさんは、深く突っ込まないで、

Rさん
Rさん

盗まれないように気をつけてね

と返答し、しばらく気をつけてジップの様子を見ることにしたのです。

 

すると・・・

それから数日後、Rさんが戻って来た時に、ジップがカウンターのところでお客さんに接客していたので、お金を受け取るだとうと思い、店には入らずに店の外から隠れて様子を見ていました。

 

すると、お客さんから受け取ったお金のうち、100バーツだけを抜いて、自分の服のポケットに入れるのが見えたのです。

 

ただ、店の外からで確信はなかったので、トヨに電話をして来て、

Rさん
Rさん

お客さんが帰ったら、すぐに売上金を確認するように

と指示をしました。

 

トヨは、Rさんから言われたとおり、お客さんが帰ってから5分位して、売上金を確認したところ、やはり100バーツがなくなっていたのです。

 

Rさんは、売上金の着服とかを絶対に許さない人なので、すぐにジップを呼びつけて、

Rさん
Rさん

どういうことか説明しなさい

と問い詰めました。

 

すると・・・

ごめんなさい。

盗むつもりはなくて、お給料をもらったらちゃんと戻すつもりでいました。

 

実は、田舎に預けている子供が小学校に上がるため、まとまったお金が必要で、田舎からすぐに送るように催促されたんです。

 

でも少し足らなくて・・・それでお店のお金を黙って借りました

と、あくまでも借りた・・・という話をしたのです。

 

toyo
toyo

いやいや、それを盗みと言うのですよ〰!!

でも、もうこのタイ人のあきれた言い訳にも、ずいぶんと慣れてしまいました。

 

お店で管理している商品についても、問いただしましたが、それは知らないと言い切るし、証拠もないので、もう深くは追及しませんでした。

 

無断で借りたという金額も、合計すると5000〰6000バーツほどなので、警察に突き出すほどのものではなく、穏便に辞めてもらおうか?それともしばらく様子をみようか・・・と考えていたところ・・・・

なんと、彼女はさらに!!

前にここに勤めていたタイマッサージのゴイが韓国に出稼ぎに行ってかなり稼いだそうです。

 

彼女は、今は、稼いだお金で顔を整形して贅沢な暮らしをしています。

 

それで、私も田舎からお金の催促があった時に、ゴイにその斡旋業者を教えてもらい連絡を取ったところ、シンガポール行きの出稼ぎの話が舞い込んできたのです。

 

期間は1ヶ月程なのですが、出発が来週になります。

 

そこで集中的に仕送りのお金を稼いだら、また戻って来ますので、どうか1ヶ月だけ休職にしてもらえないでしょうか?

 

トヨ先生がいるから、1ヶ月程私がいなくても大丈夫でしょ?

 

黙ってお借りしたお金はシンガポールで稼いで、戻ってきてからすぐにお返ししますので

という、とんでもない話を始めたのです。

 

もうすでに、タイ人の家族を使うお決まりの言い訳や嘘に騙されなくなっていたトヨは、

toyo
toyo

やめるための嘘を言い出したな〰

と思いました。

 

けれど、

toyo
toyo

この苦し紛れのつくり話は願ったりかなったりの話かもしれない

と思ったトヨは、彼女の話を承諾するふりをして、この時点で辞めてもらうのが一番良いと思いました。

 

この時のトヨは、どうせ自分のビジネスビザがすぐに下りない状態で働くこともできないし、次の子はゆっくりと探せば良いと考えていました。

 

ビザの準備ができるまではタイ語を習うなどして、本格的にお店を経営するための色々な用意を始めていこうと考えていました。

 

そんなことから、とりあえずジップは休職扱いにして、彼女が一時的に借りたと言い張るお金を給料から差し引くこととし、盗みの件は警察沙汰にはしないで、恩を着せるということにしました。

 

結論から言うと、結局、彼女はお店には戻ってこなかったどころか、シンガポールにも行かず、現在も別のタイマッサージ店で働いております。

これが、タイマッサージの世界で働く子達の感覚であり、彼女達からすると日常の繰り返しの中の出来事の1つなのでしょうから、トヨがいくら怒ってもどうにもなることではありません。

さらに、ジップは、今でも色々とややこしいことしでかしてくれます。

お店の住所と名前を使って、未だに働いていることにしてお店が保証人になったように偽の書類を作りバイクをローンで購入し、結局払えなくなってしまい、ローン会社から店に請求が来たり・・・

またお店の住所と名前を使って、携帯電話を新規契約して、電話代が払えなくなってしまい、電話会社から店に請求が来る・・・

といったような、店の住所と名前を使って何かを購入するといったことが何回かありました。

すでにジップは解雇しておりいないし、無断に店の住所を名前を借用していることをそれぞれ説明したら特に、店側には被害はありませんでしたが、この根性には本当にあきれました。

 

そんなことから、タイマッサージの女の子達は、一見良い子のように見えても、結局は貯金もせずにその日暮らしのいい加減な生活を送っており、一生懸命働かない、お金が無くなれば盗む、人の名前などを借用してローンを組む、嫌になったらすぐに辞める、といった感じで人に迷惑をかけることなどなんとも思っていない子達ばかりだということがわかりました。

 

なので、タイマッサージ師は、この先二度と雇わないと心に強く決めたトヨでした。

新しいスタッフのヌッチちゃん

ジップが休職(実際には解雇)してから、トヨはタイ語を習いに行くことにしました。

 

週に2回、午前中2時間の授業だけだったので、昼からお店に帰って来てからは、お店は開けずに、ひとりでメニューや商品の原案を考えたり、日本で取得していた健康管理士の勉強を復習したりすることにしました。

 

タイ語は、初級クラスでしたが、初めて触れる言語は、発音がやたらに難しくてパニックになっていました。

けれど、このタイ語を習いに行ったことで、この後、タイ人の可愛らしい学生さん2名と知り合いになることができました。

このことは次回に紹介したいと思いますが、その前に・・・

 

なんと、ジップを解雇してから1週間もしないうちに、雇ってほしいという求人が舞い込んできたのです。

 

ヌッチちゃんという23歳の女性でした。

MRTホワイクアン駅の近くのエステサロンで働いている子なのですが、とても給料が安くて待遇が悪いそうです。

 

それで、大学の近くに日本人が経営するエステサロンが出来たと聞いて、「雇ってもらえなだろうか」と思い、電話をしてきたのです。

 

色白のとっても可愛らしい顔をした子でした。

話し方も、とてもおっとりとしており、その柔らかな雰囲気は、エステサロンのスタッフにはピッタリでした。

 

当分は、スタッフを雇わないつもりでいたトヨですが、急遽、向こうから舞い込んできた話なので、

toyo
toyo

ひょっとしたら宝物を拾うことになるかも?

なんて期待をしてしまい、さっそく、彼女がどの程度の施術ができるのかを確認することにしました。

 

そこで、現在勤めているエステサロンでやっている40分、1500バーツのフェイスマッサージをやってもらいました。

確かに、テクニック的には問題はなく、手先の流れもさすがにエステティシャンだけあって、とても綺麗です。

ただ、これが1500バーツも取るフェイスメニューだと思うと・・・・あまりのレベルの低さに悶絶しそうになりましたよ〰!!

 

ただ、ただ撫でまわしているだけ・・・・なのですが、タイのフェイスマッサージはほとんど、この撫でまわすスタイルです。

 

なので、RENEのリンパマッサージを受けるとタイ人はみんなびっくりしてしまいます。

 

さらに、現在のRENEの理学療法士たちがするフェイスマッサージは、リンパだけじゃなくお顔の80種類の筋肉にアプローチするので、一斉に筋肉が動き出すような感覚があるため、エステサロンのオーナーさん等からフランチャイズでやらせてくれ・・というお願いも結構多くあります。

 

けれど、タイ人はあまり基本に忠実ではなくて、勝手に自己流に変えてしまう傾向があるので、トヨの目が届かなくなると・・・本来のスタイルを崩されてしまうことから、ほとんどお断りさせてもらってきました。

 

今のところ後に物語に出てくる1ヵ所の会社だけ技術を教えましたが、やはりかなり違うものになってしまっています。

Japanese styleということで、40分2000バーツほどで、そのお店では今も施術をしており、先生として私の写真もそのまま使われているのですが・・・・・・

あの技術=トヨの技術・・にされてしまうのは、結構、心が痛いのは事実です。

 

話がそれてしまいましたが、このヌッチちゃん、マッサージ慣れをしているので、教えればすぐに使えるようになることもあり、試しで3ヶ月雇用してみようということになりました。

 

月末までは、現在のサロンを辞めれないので、来月頭から来てくれることになりました。

 

そして、翌月・・・ヌッチちゃんが来てくれるようになりましたが・・・・

それに反してトヨのビザの準備は一向に進みません。

 

会社の増資はすでに完了しておりましたが、役場からの書類が下りない等、タイの弁護士からは、様々な言い訳をされました。

 

弁護士は

もういちいちうるさいですね。

観光ビザが6ヶ月あるのだから、まだまだ焦らなくても大丈夫ですよ。

何度も聞いてこないでください。

とオウム返しの返事を、とっても面倒くさそうに、そして偉そうに上から目線でしてきます。

 

この弁護士には、お金を支払って、依頼しているのはこちらなのに、なんでこんなに偉そうに言われないといけないのと何度も頭にきました。

toyo
toyo

何が大丈夫なんです~!!

 

ビザと労働許可書が下りないと働けないし、私は給料貰えないですが〰!!

 

私は働くためにタイにやって来たのであり、タイ語を習いに来たんじゃないんだから!!

もう、言いたいことは山ほどありました。

 

けれど、自分では何もできないだけに、結局はお願いして待つしかありません。

 

そんなわけで、トヨは1ヶ月経っても、ビザの申請手続きができず、スタート地点にも立てていない状態でした。

 

とにかく、当分はヌッチちゃん、ひとりでがんばってもらわないと駄目なので、急ピッチで彼女にマッサージを教えました。

 

ヌッチちゃんは、あっという間に覚えてしまいました。

それに、エステサロンがどういうものかがしっかりとわかっているだけに、接客もニコヤカで感じが良く、とても使える子でした。

 

そのため、新しいお客様が増えだしました・・・・。

そんな中でトヨが施術をすることができないのは、売り上げの面でもとても痛手でした。

なんとももったいない事態でした。

 

この悶々としたトヨを救ってくれたのは、お客様として来てくれたタイ人の学生の子達と、そして・・・お店の看板犬となるチワワのさくらちゃんでした。

次回は、イラっとする今までの話から一転して、優しいタイ人の子達と、可愛いさくらのお話しをしたいと思います。

お店のご紹介元女性刑事コンビがスパ経営物語
バンコク リンパマッサージ&理学整体スパ RENE
小顔&リフトアップマッサージ、リンパ痩身、理学整体、内臓整体、頭蓋仙骨療法、頭蓋マッサージ、チベット式足裏温灸マッサージ等「美と健康」をテーマにしたオリジナル施術をご提供する日系スパです。スタッフはタイの国家資格を持つ女性理学療法士です。
この記事を書いた人
「バンコクリンパマッサージ&理学整体スパ RENE」店長 Toyo

元奈良県警の女性刑事から転職した変わり種セラピスト(大阪出身奈良県在住、現在バンコク在住)

20年間強行班係(殺人・強盗・強姦等の凶悪犯罪を取り扱う係)の刑事として仕事をしてきたため、検視や解剖業務に携わることが多く、人体や健康に非常に興味を持ち解剖学や生理学等の勉強に励み、健康管理士や心理カウンセラーの資格も取得しました。

その後、友人や同僚等、家族などを相次いで癌や心筋梗塞等で亡くしたことをきっかけに、健康関連の仕事をしたいと考えるようになりました。そして、友人が健康食品&化粧品製造会社であるRENE(レーネ)を起業する際にスカウトされて転職を決意しました。

タイにはサプリメントや化粧品の原料となる「山の神様の贈り物」と呼ばれる黒ガリンガルを買い付けるためにやってきましたが、本格的に黒ガリンガルの輸入を開始するためタイで会社を設立することとなり、その際、会社の事務所と併設したリンパマッサージスパを開店しました。

しかし最初はタイ語ができないこともあり、タイ人スタッフに翻弄さる日々が続き、騙されたり、お金を盗まれたり、お客さんが来ない日が続いたり…と、ハチャメチャなスパ経営を行っておりましたが、1年後にはタイで有名なホリスティック医療センターのオーナーに、取得している資格や知識、リンパセラピストとしての技術が認められ、同センターに招かれることとなりました。そこで日本式のリンパマッサージの技術指導に当たるとともに、世界最先端のホリスティック医療や理学整体を学びました。

現在は再びRENEスパに戻り、ホリスティック医療センターで学んだ知識を活かして、国家資格を持つ理学療法士達と共に、リンパマッサージと理学整体をメインとした数々のオリジナル施術を考案し、「美と健康」をテーマとした施術をみなさまにご提供しております。

スパを経営するまでの詳しい経緯はこちら

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