ここ数年、ミネラル不足が問題となっており、当ブログでもミネラルの重要性について記事を書いてきました。
人間の体内の96.7%は4元素(酸素、炭素、水素、窒素)で構成されておりますが、三大エネルギー源の糖質、脂質、たんぱく質もこれらの4元素で構成されています。
そして、この4元素を除いた部分は、実は・・・・ミネラルが大部分を占めているのです!!
あまり興味を持たれていないミネラルですが、ミネラルは必須ミネラルと有害ミネラルに大きく分けられています。
必須ミネラルは、私達の身体機能の維持や調節に欠かせない栄養分です。
しかし、摂りすぎると身体機能に影響を与えることがあります。
そのため、最大摂取量というのが定められているのが特徴です。
そして、もっと関心が薄いのが有害ミネラルです。
体内汚染の原因とされているのは有害ミネラルであり、有害金蔵とも呼ばれています。
身体機能への有用性は認められていないばかりか、健康を害し、さまざまな悪影響を与えるとても怖いものです。
今回は、この有害ミネラルについてご説明させていただくとともに、摂取してしまった有害ミネラルの排出方法についてご紹介したいと思います。
>>あわせて読んでいただきたい記事
私達の身体に必要な必須ミネラルについてご紹介しています。
https://renethailand.com/menu/あなたの身体、ミネラルが欠乏していませんか%ef%bc%9f/
有害ミネラルって何?
有害ミネラルは、土や海水に含まれていて、そこで育つ魚や肉、野菜などの食品とともに少しずつ私たちの身体の中に入り、やがて様々な不調を招くことになります。
身体には「解毒」機能が備わっているので、体内に入っても便や尿の中に排出されましたが、体内に蓄積された有害ミネラルは、活性酸素を増やしたり、臓器に溜まり障害を起こすこもとになるのです。
以前、日本では「デトックス」という言葉が大流行りしましたが、それは、この有害ミネラルに端を発しています。
身体に不要なものを取り除くという健康法として、デトックスという言葉とともに、「解毒ブーム」が広まったのです。
有害ミネラルを体外に排出させるんは、αリポ酸や含流アミノ酸などのキレート系のサプリメントが有効だとされました。
キレートという言葉はギリシャ語で、「蟹の爪」という意味です。
水銀や鉛などを蟹の爪で挟むように吸着して排出を促すことを意味しています。
このキレートについては、後ほど詳しく説明しますが、先ずは有害ミネラルの種類等からご紹介していきたいと思います。
有害ミネラルの種類
有害ミネラルの主なものとしては
カドミニウム
水銀
鉛
ヒ素(砒素)
ベリリウム
アルミニウム
等があります。
化学物質の中に含まれ、石油や石炭の燃焼によって土壌や大気中に排出されています。
タバコにも含まれており、喫煙者、受動喫煙者の体内から多く検出され、喫煙者からは非喫煙者の2倍以上の検出が報告されています。
内分泌錯乱作用がある環境ホルモンとしても指摘されています。
過剰に摂取すると、腎臓障害や貧血、骨粗しょう症、骨軟化症のリスクが高まります。
水銀は有機水銀と無機水銀の2種類があります。
水銀による環境汚染を引き起こしたのは有機水銀(メチル水銀)で、魚介類に多く含まれることから日本人は摂取過剰のリスクが高いです。
特にマグロなどの大型の魚介類、またはキンメダイなどの近海魚は、水銀の含有量が多いため、特に妊婦に関しては厚生労働省より注意喚起がなされています。
同じ魚でも大型魚ほど体内濃度が高くなると言います。
それは、プランクトン⇒小魚⇒中魚⇒大魚と食物連鎖を繰り返すごとに、どんどん水銀が濃縮されていくからです。
昔から魚介類を多く摂取してきた私達日本人は、水銀摂取の80%以上が魚介由来と言われています。
じゃあ、魚介類は食べない方がいいの?
ということになりますが、魚介類は良質なたんぱく質であり、血液をさらさらにするDPAやEPAといった高度不和脂肪酸を多く含む非常にすぐれた栄養特性があります。
なので、食べないようにするのではなく、後ほどご紹介させていただきますが、「速やかに体に毒になるものを排出する」ということが大切になってくるのです。
さらに、歯科治療の詰め物であるアマルガムに含まれる金属水銀による汚染も問題視されいます。
毛髪を調べると、高血圧、糖尿病、がんといった生活習慣病の患者からは水銀が多く検出されます。
また、水銀があると脂肪が分解されにくくなるためダイエットしにくくなります。
それは、水銀が脂肪を分解するリパーゼという酵素の働きを邪魔するためだと米国の研究でわかってきました。
さらに、肌の弾力の基になるヒアルロン酸を作るのも邪魔します。
水銀が脳に溜まるとセロトニンというホルモン(幸せホルモンと呼ばれており人をハッピーな気分にしてくれるホルモンです)の分泌に影響を与えるため、切れやすい、イライラするといったうつ状態を引きこすこともあります
水銀は、過剰に摂取すると、中枢神経系障害、消化機能障害、腎臓障害のリスクが高まるのです。
鉛水道管や有鉛ガソリンの排気ガス、ハンダ、タバコ、塗料、アクセサリーなどによる中毒によって、全身の酵素の働きが妨げられ、造血機能が阻害されます。
子供の脳の発達に影響を及ぼす可能性が高いです。
過剰に摂取すると、貧血、神経障害、腎機能障害、動脈硬化、子供の脳の発達遅延のリスクが高まります。
ヒ素(砒素)は、有機ヒ素と無機ヒ素の2種類があります。
無機ヒ素は皮膚や肺に発癌性があり、残留農薬や排気ガス、魚介類などに含まれます。
海藻に多く含まれる有機ヒ素には問題はありませんが、無機ヒ素も一部含まれるので過剰摂取には注意が必要です。
過剰に摂取すると、皮膚ガン、皮膚角化症、色素沈着のリスクが高まります。
低濃度でも長期間に暴露すると健康被害が生じる恐れがあります。
有害大気汚染物質に指定されています。
大気汚染物の他にも電子機器にも含まれ、DNA複製阻害、肺癌を引き起こす可能性があります。
過剰に摂取すると、呼吸器障害、皮膚障害のリスクが高まります。
軽量で加工しやすいために広く使われている金属で、アルミ缶、アルミホイル、アルミ鍋、食品包装を通じて体内に入りやすいです。
タバコ、殺虫剤にも含まれていますし、ホットケーキミックスやふくらし粉にも含まれています。
アルミ缶に含まれているアルミニウムは、飲料水を飲むことで体内に摂取されてしまうんですから驚きです。
アルミニウムは特に骨に蓄積されますが、そのほとんどは食品添加物から摂取されると考えられています。
アルミニウムは次の目的で食品添加物に使用されています。
膨張剤(ベーキングパウダー・ふくらし粉)
合成着色料(アルミニウムレーキ)
色止め剤(ミョウバン)
形状安定剤
体内に入ったアルミニウムは約99%が排泄されますが、約1%は脳内に残るとされています。
過剰に摂取すると、腎臓障害、統制脳症、骨軟化症のリスクが高まります。
有害ミネラル(金属)は、どのようにして身体に悪さをするのか?
有害金属は、体内に入ると、酵素や細胞内のたんぱく質と結合することで、細胞間の情報伝達を邪魔して代謝を悪くします。
長年解毒の研究をされている福山中央病院の大森隆史院長先生は、このことを「割り込み」という言葉で表現されています。
大森隆史院長は
例えば血中に入った鉛は、鉄の代わりにヘモグロビンの中に潜り込み、酸素を運べなくしてしまう。
また、鉛はカルシウムの代わりに骨にくっついてしまう。このような有害金属の割り込みは、代謝に必要な酵素に結合して働きを抑えることで、様々な不調を引き起こす。
体脂肪が燃えにくく、ダイエットにもマイナスになるし、体内に有害金属が多いと活性酸素も増える
と述べられています。
有害金属が体内に多く活性酸素が発生している状態で、有酸素運動を行なえば、大量の活性酸素が発生して身体にダメージを与えます。
それでは何のために運動しているのかわかりません。
このように有害金属は、体内で悪さをするのですが、摂取量が少なければ肝臓の解毒システムで体外に排出されます。
けれど、日常的に有害金属を摂取していると排出されないまま体内にとどまってしまいます。
排出されないで体内に留まった有害金属はそれぞれ溜まりやすい場所があります。
例えば、カドミウムは腎臓に溜まって腎機能障害を引き起こします。
すると、体内のカルシウムの排出が進み、それを補うために骨からカルシウムが溶けだしてもろくなります。
また、水銀は脳や中枢神経にたまりやすく、神経障害を引き起こします。
脳にあるグルタミン酸神経は、学習のために重要な働きをするのですが、水銀や鉛はここに深刻なダメージを与えるのが確認されています。
最近では、子供の自閉症に有害金属が関係していることもわかってきています。
有害ミネラルを摂らないようにする方法はあるの?
有害ミネラルの危険性をご紹介してきましたが・・・それでは有害ミネラルを摂取しないですむ方法はあるのでしょうか?
有害ミネラルのうち、カドミウム、水銀、鉛、ヒ素、ペリリウムは土壌や環境の中に含まれているので、なかなか避けることはできません。
アルミニウムはタバコを吸ったり、アルミホイルやアルミ鍋を使ったり、アルミ缶飲料水を飲んだりすることによっても身体の中に入ってきます。
なので、有害ミネラルを全く体内に摂取しないで生活を送ることは不可能だといえます。
ではどうすればいいのか?
大切なのは、体内に摂取してしまった有害金属を速やかに排出するということです。
身体に溜まった「毒」を出すには、解毒作用のある成分を体に入れるのが手っ取り早いのです。
次は、有害ミネラル(毒)の撃退方法についてご紹介していきます。
有害ミネラルの撃退方法
有害ミネラルを効果的に排出するにはどうすればいいの?
有害ミネラルを体外に排出する方法には
① 解毒作用のある成分を摂取する
② 必須ミネラルを摂取する
等があります。
解毒作用のある成分には
* 毒を血中で捉えて排出へと導くケルセチン
* 肝機能を高めるグルタチオンやイオウ化合物
* 腸内で毒をキャッチして出すクロロフィル
等があります。
これらの成分は、野菜や果物に多く含まれます。
植物に含まれる色素や苦み成分等のポリフェノールは、肝臓を元気にさせるだけでなく、抗酸化作用も高いので是非とも積極的に取り入れてほしい成分です。
また、有害ミネラルの吸収を阻害するためには、食物繊維も効果が高く、食物繊維が多い野菜やキノコをたくさんたべることがお薦めです。
じつは、有害ミネラルを身体から排出するには、必須ミネラルの摂取が必要です。
全身の代謝を高めて老廃物の排出を高めたり、肝臓の働きを高めて有害物質の分解を進めるためには必須ミネラルが必要なのです。
必須ミネラルの中には、有害ミネラルに対抗する特定のミネラルがあります。
お互い干渉しあって、一方が多くなると他方は少なくなるという関係が成り立っています。
上の表のように、
* 亜鉛、銅、鉄は、カドミウムを吸収抑制し排泄を促進します。
* セレニウムは、水銀、カドミウム、ペリリウムを吸収抑制し排泄を促進します
* 脳細胞にたくさんの必須ミネラルが結合していると、脂質に容易にとけたために脳細胞に侵入してきた有害ミネラルのメチル水銀は排泄!
しかし、化学肥料に頼りすぎた農地からは世界的にミネラルが失われていて、そのために、そこで育つ作物のミネラル含有量も激減。したがって、デトックスには、必須ミネラルを、サプリメントとして植物から育てたものをとるとよいとされています。
ミネラルを掴んだり、話したりする作用があることで注目されているフルボ酸は、すばらしいキレート効果があります。
ミネラルを永続的にイオン交換することで、体内外で様々な活動を展開してくれる凄い物質です。
今回は、このフルボ酸に注目を当てて、みていきたいと思います。
奇跡の物質「フルボ酸」が、有害ミネラルを排出する?!
今、キレート効果でとても注目されているのが「フルボ酸」です。
あまり聞いたことがない名前ですよね?
フルボ酸とは、土壌の中にある有機物のことであり、長い長い年月を経て、植物などの死骸が土壌に堆積して、微生物によって分解された腐敗土壌の中に、微量にある貴重な有機酸のことであり、さまざまなミネラル(微量元素)の集合体だと言われています。
もともとは植物にミネラルを補給する役目を担っています。
今、このフルボ酸に、キレート作用があることがわかってきて、体内の有害ミネラルを排出する効果が期待されています。
もちろん、植物由来のミネラルの集合体であるフルボ酸は、それ自体の栄養価も高いと考えられています。
フルボ酸の主な特徴は、次の2つがあります。
① キレート効果
フルボ酸が持つ特徴の一つで、ミネラルを掴んだり離したりする作用です。ミネラルを永続的にイオン交換することで体内で様々な活動を展開します。
② PH緩衝作用
フルボ酸が持つ特徴の一つで、酸・アルカリ反応の変化を緩め、一定に保つ作用です。
PHが安定することで、体内外に余計なストレスをかけにくくします。
★ フルボ酸のキレート効果
フルボ酸は、「キレート作用」というミネラル等を掴む能力を備えています。
身体の中に溜まった有害ミネラル(金属)や活性酸素等をカニのはさみのようにがっちりと挟み込み、体外に排出してくれます。
また、ミネラルやアミノ酸を細胞まで運んでくれます。
このような作用をキレート作用といいます。
とても専門的になるのですが、フルボ酸のキレート作用については、次のように説明されております。
フルボ酸は、部分骨格に芳香族系(ベンゼン環=6個の炭素原子からなる正六角形の構造)のカルボキシル基(-COOH フェノール基=-OHが蟹のハサミのような形状)があるので構造上容易に金属との錯体(キレート)形成すると考えられ、また多価芳香族(多数のフェノール基を持つ=ポリフェノール)があるので、タンニン・アントシアニン・茶カテキンと同様に優れた抗酸化作用があるといえます。
天然物質としては非常に分子量が小さく、そのため体内吸収や経皮吸収に優れ、体内酵素活性や細胞活性に大きく貢献します。
フルボ酸は1つの単一の分子が細胞に多くの鉱物及び微量の元素を運ぶことができるほど強力で、土壌や海の重金属を排除し、動物を大きく健康に育て、植物を大きく栄養豊かに育てると言われています。
フルボ酸のキレート効果⓵
私達の身体は、イオン交換の働きで、老化原因のひとつである活性酸素やフリーラジカルの分子構造を分離し、その活動を抑制できます。
フルボ酸は分子量が小さいため、体内吸収や経皮吸収にも優れ、皮膚の表面でイオン交換をすることで効率よく酸素を取り込み、生態活動を活発化させることができるのです。
フルボ酸は、細胞を活性化させる天然のイオン交換物質であり、結果として体内の生態活動を活性化させることができるわけです。
ミネラルは「補給」だけでなく「排出」も意識しよう!
身体のために必要なミネラルは積極的に補い、有害なミネラルは排出するということが必要ですが、そんな器用なことはなかなかできるものではありません。
ところが、このフルボ酸のキレート効果の発見により、補給と排泄の両方が容易となったのです。
フルボ酸は、ミネラル等を掴んだり離したりする作用があるため、必要なところにミネラルを運び、不要なところからミネラルを排除してくれる運び屋さんなのです。