バンコクで美と健康をテーマとしたRENEスパを経営している店長のToyoです。
バンコクRENEスパは「リンパマッサージ」と「理学整体」をベースにした数々のメニューをご提供しております。
RENEスパのメニューの中でもとても人気があるリンパマッサージですが、お肌のケアにも痩身にも効果が高く、オステオパシー療法の代表的な治療法として医学理論的にも確立されているものになるんですよ!!
そのリンパマッサージについて、バンコクRENEスパでは、「どうしてこんなに効果が高いのか?」「どんな種類があってどんな役割があるのか?」をよりお客様に理解していただきたいと考え「RENEスパの店長ブログ」において、連載でご紹介しました。
そして、リンパマッサージをするこにより「免疫力が高まる」ことをお伝えしてきましたが、今回もその続きとして、リンパ球の1つである「白血球」についてお勉強していきたいと思います。
前回、バンコクRENEスパの免疫力のお勉強室では、
免疫力が高いと、
① 身体に害をなす病原体の体内への侵入を阻止したり、
② 侵入してきた病原体に即座に対峙する機能が高くなる
というお話をさせていただきました。
つまり、「免疫力」とは、体内に病原菌や異物が入り込んだ際に、それと闘い、打ち負かす力のことになります。
そして、その働きをするのが血液中の「白血球」です。
今回は、免疫力の鍵を握る「白血球」について、
1 白血球って何?
2 白血球の種類
3 細菌を食べて殺す「顆粒球」と「マクロファージ」
4 抗体を作るリンパ球
5 リンパマッサージは免疫力を高めることができる
の順に勉強をしていきたいと思います。
1 白血球って何?
白血球は血液成分のひとつです。
白血球は血液1m㎥中に、
男性では3700~9700個、
女性では3500~8200個
程度あります。
体内に病原菌が侵入したときには、白血球の個数が増えて異物を攻撃して無力化させます。
増殖したウイルスを攻撃するために、白血球が活発に働き始めると、同時に発熱やくしゃみ、鼻水を促す神経伝達物質が放出されます。
こうして風邪の症状が発病します。
白血球の働きで体内ウイルスが無力化されると、白血球の活動も鎮静化するので、かぜの症状も治まります。
2 白血球の種類
このように、免疫の中心となって働く白血球ですが、大きく次の2つに分けられます。
① 病原菌をそのまま食べて殺してしまう、自然免疫を担う「顆粒球(かりゅうきゅう)」や「マクロファージ」
② 主に抗体を作り獲得免疫に働く「リンパ球」などです。
簡単に言うと、顆粒球やマクロファージは細菌に強く、リンパ球はウイルスに対して効果を発揮します。
この違いは、細菌とウイルスのサイズの違いによるものです。
細菌はサイズが大きいので顆粒球が、ウイルスはサイズが小さいのでリンパ球がそれぞれ攻撃を行います。
したがって、顆粒球が少なくなると細菌に感染しやすくなりますし、リンパ球が少なくなるとウイルスに感染しやすくなってしまいます。
こうして、これらの免疫細胞が体内の病原菌を殺したり、ウイルスに対抗する抗体を作り出し、体内の病気を治したり予防したりしているのです。
つまり、白血球の働きをよくすることが免疫力の強化につながり、病気になりにくい身体をつくる基本と言えるのです。
3 細菌を食べて殺す「顆粒球」と「マクロファージ」
① 顆粒球にも3つ種類がある
顆粒球には3つの種類があります。
「好中球」「好酸球」「好塩基球」
です。
このうち「好中球」が顆粒球の95%を占めています。
好中球は、白血球の全体の40~70%を占めていて、免疫の中心を担っている免疫細胞です。
顆粒球は体内に侵入した大きな病原菌(細菌)などを飲み込んで殺します。
この時、顆粒球も細胞と一緒に死んでしまうので炎症が起こります。
好中球1個が食べる細菌の量は10~20個ですが、おなかいっぱい食事をした後や、血糖値が高いときには、その半分ほどしか働きません。
つまり、からだがお腹いっぱいの状態では、好中球もお腹いっぱいなのか、貪食能力が低下するのです。
病気の時に食欲不振になるのは、空腹時に免疫力が高くなるのをからだが本能的に知っているためだと言われています。
また、運動をしたあとや、入浴後にも好中球の働きは活発になります。
これは体温が上昇すると好中球が活発に働くことを示しています。
このため、免疫力を高めるためには身体を温め、食べ過ぎないことが大切なのです。
② 大食いのマクロファージ
次に「マクロファージ」はアメーバーのような触手を持っています。
体内に侵入した病原菌などの異物を飲み込んで殺す、好中球と同じような役割を担っています。
それと同時に、顆粒球やリンパ球に「体内に異物が侵入した」というサイン(サイトカインという物質)を出して、免疫反応のコントロールを行います。
体内の異物が少なくなったら「もう大丈夫」というサインをほかの免疫細胞に送って免疫反応を終了させます。
つまり、自然免疫を担う「顆粒球」と「マクロファージ」が免疫反応の大部分を担っているわけなのです。
4 抗体を作るリンパ球
白血球の20~55%を占めているのが「リンパ球」です。
リンパ球にも種類があります。
「T細胞」「B細胞」「NK細胞」の3つです。
「獲得免疫」という、抗体を作りだしてウイルスを無力化する働きを行うのが「リンパ球」です。
① 「T細胞」「B細胞」「NK細胞」
体内に侵入した病原菌などの異物は、大きなものは顆粒球やマクロファージに飲み込まれます。
ここで見逃された小さなウイルスやタンパク質を攻撃して無力化するのがリンパ球の主な働きです。
① マクロファージが異物を飲み込むと、リンパ球に異物の特徴などの情報が伝えられます。
② T細胞がマクロファージから情報を受け取ると、それがB細胞に伝えられます。
③ B細胞は情報をもとに、ウイルス等の病原菌を無力化する「抗体」をつくります。
これが獲得免疫と呼ばれるものです。
② NK細胞(ナチュラルキラー細胞)
そして、もう1つのリンパ球であるNK細胞は・・・
別名を「ナチュラルキラー細胞」とも言い、ウイルスや細菌などに侵された細胞を攻撃します。
がん細胞を攻撃することでも知られた細胞です。
顆粒球やマクロファージなどは、体外から侵入した異物を攻撃するだけですが、NK細胞は細菌やウイルスに感染した細胞、がん細胞を攻撃します。
T細胞やB細胞と違って、マクロファージからの指令がなくても異物を攻撃する性質を持っています。
T細胞、B細胞、NK細胞の詳しい働きやしくみが、詳しく解明されたのは最近のことです。
がんの治療などで注目され始め、研究が進められています。
リンパ球はからだを守るために連携し合って、高度なシステムを構築していると言えます。
顆粒球やマクロファージよりも複雑なメカニズムを持っているのです。
さて、簡単に免疫力についてご紹介しましたが、私は、この免疫力のしくみをしって、私達の身体の中で一生懸命に働いてくれている顆粒球やマクロファージ、そしてリンパ球等が、とてもとても愛おしくなりました。
顆粒球やマクロファージ、そしてリンパ球などの「からだを治そうとする人間の免疫力」は、このように複雑に絡み合って機能しているのです。
リンパマッサージは免疫力を高めることができる!
リンパマッサージをして、リンパの流れを良くすると免疫力をアップさせることができます。
というのは、今勉強してきた免疫細胞というのは、リンパ液の中に多く含まれており、体外から侵入してくる細菌などの外敵にいつもそなえています。
もし、外敵が侵入してきたときに、リンパの流れが悪くなっている状態だと、免疫細胞が動けなくなり停滞してしまい、必要な栄養素も運ぶことができなくなってしまうため、外敵とうまく戦うことができない状態になってしまうのです。
リンパの流れが悪い状態というのは、戦いの前の準備不足の状態ということになってしまいます。
なので、抵抗力が下がって、病気などになりやすくなってしまうのです。
そんなことから、リンパマッサージをしっかりと行い、リンパの流れを良くしておくと、免疫細胞もスムーズに流れて、酸素や栄養素あっぷりと補給して活動してくれるため、免疫力が上がり、病気になりにくい体になるのです。