前回は、RENEスパでプロイちゃん、ポンちゃん、エムちゃんの理学療法士3名を雇用することになり、トヨはタイの病院の新オープンに向けて、スタッフにリンパマッサージの指導をする・・・という状況についてお話しさせていただきました。
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RENEスパは、今までの状態からは考えられない位の好スタートを切っておりました。
お店の掃除に窓磨きと・・・、今までの子がしてくれなかったことを、3人はどんどん率先してしてくれていました。
お陰で、RENEスパはどんどん綺麗に生まれ変わっていきました。
問題は、新しくオープンするホリスティク医療センターの方です。
開店3日前だというのに、エステ用のベットすら用意されていない状態でした。
さらに、お店の中は全く片付いていなくて、これ3日で片付けることができるの??
そしてトヨは、スタッフの指導をするというのが契約内容だったのに、女社長のウイチャダーさんから、急に
開店の手伝いにトヨさんも行ってください
と言われて、お店の片づけを手伝わされることになってしまいました。
なんでもありな社長さんなので、末が不安になってきました。
さらに、トンロー店は「日本人村」と言われる、日本人の居住区になることから、日本人とタイ人のお客様専用のお店にするということになり、日本語の通訳さんを雇うことになったのです。
それまでは、RENEスパが、いつもお願いしていた日本語学校の先生であるアリアさんに通訳をお願いしておりましたが、アリアさんは超一流の通訳さんなので、専属でお願いすることは難しい為、アリアさんの生徒さんであるヌンさんという40代のタイ人女性を雇うことが決まりました。
ヌンさんは、不動産会社に勤務しており、週末だけホテルの日本語ガイドさんの仕事をしておりました。
また日本語の資格はN3というレベルなので、それほど日本語は上手くなく、必死で勉強をしている最中でした。
ウイチャダーさんは、通訳さんには3万5000バーツしか給料は払えないと言う条件を出されていたので、通訳業界では、その額だとN3レベルの人しか来てもらえないそうです。
アリアさんのようにN1レベルになると、最低でも10万バーツ以上の給料は出さないといけないので、トヨのタイ語とレベルが変らない位の日本語会話能力のヌンさんでしたが、妥協しないと仕方がない状況でした。
ヌンさんは、背の高い、とても上品で綺麗な人で、トヨはすぐに気に入りました。
性格もおだやかで、優しくて、とても良い人でした。
日本語は、確かに通訳というレベルには程遠く、かなり不安要素が大きい人でしたが、英語はペラペラなので、なんとかなるだろうと思いました。
ヌンさんは、不動産会社を辞めて来てくれるため、翌月からの雇用になりました。
そのため、いきなりお店の用意を手伝いなさいとタイ人だらけのスタッフの中に放り込まれたトヨは、タイ語でいろんなスタッフから指示され、かなりパニックになっておりました。
トンローのスタッフは、プラカノンの本店でリンパマッサージを指導した、アップルちゃんとテウちゃんもいましたが、その他は始めて出会う子ばかりでした。
そして、なによりも施設管理マネージャーのノンさんという50代の女性が、30年も勤務しているベテランということで完璧なお局様タイプであり、何かとトヨに指示をしてきたのです。
後々、トヨと通訳のヌンさんは、このノンさんにとてもひどい目に遭わされることになるのですが、タイのお局様も、日本のお局様と同じで、やはりとても怖い存在であるんは間違いありません。
このノンさんについては、追々ご紹介していきますね。
そして、なんとか3日間、夜中近くまで片づけをしたかいあり、オープンにこぎつけることができました。
フェイスの施術用ベットも到着しました。
さてさて、いったいどんな病院なのか?
しばし、写真でご紹介していきますね。
外観はこんな感じです。
門扉をくぐると奥へと続いています
入口の病院名看板
受付です
カウンセリングルーム
量子学オーラビジョンによる健康診断室
中庭
待合室
各施術室
更衣コーナー
理学整体施術室
遠赤外線ドーム室
遠赤外線セラミック砂風呂治療室
オープンセレモニーは、招待客がほとんどだったので、お店の前にはタイのお金持ちポルシェ等の高級車がずらりと止まっておりました。
元サッカータイリーグの田中輝和選手も家族でご来店くださいました。
上の写真の左がオーナーのウイチャダーさんで、右が、トンロー店の責任者になるウイチャダーさんの我儘娘です。
この娘にも振り回されたな~。
オープンセレモニーは、とにかくど派手に行われ、トヨもタイの富裕層のおばちゃん達のフェイスマッサージに駆り出されました。
結局、指導した子達は誰一人として使い物にならなくて、入れ替わり立ち代わりやってくるお金持ちのおばちゃん達のフェイスマッサージをトヨひとりでひきうけることとなってしまいました。
お陰様で、RENE式のリンパマッサージは大好評で、チケットの売り上げも好評だったのですが、これがウイチャダーさんの考えを変えてしまうきっかけとなってしまいます。
そうです、ウイチャダーさんは、お金持ちのお客さんのフェイスマッサージはできるだけトヨにさせようとして、予約が入るたびにトヨをトンロー店に呼びつけるようになるのです。
契約内容では、スタッフの指導をするってことだったのに・・・・
とにかく、すべて自分の考えで押し通す人でした。
そんなことから、この後トヨは、RENEスパとトンローの病院を、ほぼ毎日行ったり来たりすることになりました。
さらに、4月から毎日ウィチャダーさんにこき使われて1日も休みをもらえず、トンロー店がオープンした後も1か月は休みなしだと言われました。
非常勤という契約だったはずなのに・・・
さらに、
給料の支払いはしてもらえず、労働許可証(ワークパミット)はお店がオープンしているのにまだ取得できていない状態でした。
RENEでの給料は、理学療法士2名を雇う予定だったのが、3名雇うことになったため、お店が軌道に乗るまではトヨの給料を充てることにしたため、この先トヨは数か月、収入が全くない事態に見舞われるのです。
まさか、まさか、有名なホリスティック医療センターの実態が、こんなブラック企業だったとは・・・
労働許可書がないのに働くのはダメだと思います
とウィチャダーさんに言いましたが、
今、申請中なんだからみつからなければ大丈夫よ。
と軽く考えられています。
そんなことから、トンロー店で働きだしたトヨに待ち受けていた一番最初の試練が、労働許可証(ワークパミット)の取得でした。
次回は、第一の試練についてお話ししたいと思います。