バンコクで美と健康をテーマとして、リンパマッサージと理学整体をメインにしたRENEスパを経営している店長のToyoと申します。
リンパという言葉は、日本ではもう聞きなれた言葉なのですが、私がタイにやってきて、リンパマッサージのサロンを始めた頃は、
「日本式のリンパマッサージを受けてみませんか?」と宣伝しても、タイ人の反応は「・・・・・・???」でした。
そうなんです、タイではリンパマッサージという言葉は知られていないのです。
タイ語で言うと「ヌワット ナムルアン」になり、タイ語で言おうものなら「怖い~、そんな怖いマッサージ受けたくない」とまで言われてしまいました。
タイ人からすると、ナムルアン(リンパ)とは、上の図のようなイメ―ジしかありません。
この図を見ると・・・そりゃ・・・怖いですよね。
いったいどんなマッサージなの?何をするの?
という不安を抱かれても仕方がないと思います。
そんなことから、タイ人にリンパマッサージを理解してもらうまでには、相当な努力が必要でした。
ましてやお店の開店当時、私はタイ語が喋れません。
通訳さんをお願いして、先ずはスタッフにリンパの仕組みを徹底して教え込んで、スタッフからお客さんに説明してもらうという形で、少しずつ少しずつ、リンパマッサージがなんなのかを伝えて行きました。
とにかく、一度マッサージを受けていただければ、どれだけ効果があるマッサージかはすぐにわかってもらえる自信はありました。
無理矢理にでも、受けていただいたお客様もいました。
そして・・・口コミで徐々に良さが伝わり、今のサロンがあるのですが・・・
やはり、未だにリンパマッサージがなんなのか聞いたこともないタイ人は沢山います。
また、日本人のお客様も、言葉としては知っているけれど、実際にリンパマッサージでどうして小顔になるの?ニキビが治るの?シミが取れるの?といった疑問をお持ちの方は沢山おられます。
そんなことから、今回から数回に亘り、「リンパマッサージ」特集を組みたいと思います。
リンパって何?
先ずは・・・・
そもそも「リンパって何?」っていうところから説明したいと思います。
下の図が「リンパ管」の図になるのですが、血液と同じように全身に張り巡らされています。
全身に張り巡らされている管が ~リンパ管
リンパ管の中を流れている、血漿の一部でリンパ管に吸収されたのが ~リンパ液
リンパ管が結合している部分が ~リンパ節
であり、これらを総称して「リンパ」と呼んでいます。
さて、リンパ管ですが、血管のすぐそばを流れていて、血液と同じように全身に張り巡らされています。
そして血管や細胞組織から染み出す老廃物を吸収しているのです。
リンパの働きって何?
では、その働きはなんでしょう?
下の図は、左側が血液、右側がリンパになります。
血液は、動脈と静脈があることは、誰でも知っていることです。
酸素や栄養素を運ぶのが動脈、
老廃物などを回収するのが静脈
という役割があります。
そして、リンパも静脈と同じく老廃物を運ぶ働きがあるのですが・・・
私は、最初リンパのことを勉強した時に、
「どうして老廃物を運ぶ静脈があるのに、リンパ管が必要なの?」
と思いました。
人体の不思議にケチをつけるつもりではないのですが、ごく単純にそんな疑問を持ち、もっと詳しく勉強してみると・・・
リンパ管は静脈の付属経路であることがわかりました。
リンパ管は、全身の組織の隙間に存在しています。
そして、間質液(細胞の周囲に存在する液のこと)の一部を静脈に運ぶ役割があり、リンパ管は最終的に静脈に合流します。
つまり、毛細血管から染み出した組織液の一部が、細胞に栄養を届けた後、リンパ管がその残骸を回収するわけなのです。
すなわち・・・・体内の老廃物のすべてを回収する『お掃除屋さん』
それがリンパ管なのです。
リンパ管は細胞から出るたんぱく質や、その他大きな分子を静脈に排出する唯一の経路だったのですよ~!
なので、リンパ管がなければ、全身のお掃除は不可能なのです。
よく、リンパの役割を説明した文章として、
「リンパは体内で不要になった老廃物や疲労物質を回収して運ぶ『下水道』のような役割を果たしている。」
というのを目にしますが、まさしく、リンパ管は下水道のようなものだったんです。
リンパ液はとてもゆっくりと流れます。
そんなことから、静脈で回収できない老廃物等は、リンパ管で回収され、リンパ液となり静脈へと運ばれて行くのですが、このリンパ液・・・
とても、とても動きが遅いのが特徴です。
血液は、心臓を起点に、心臓のポンプ作用によって押し出され、全身を流れて再び心臓に戻ってきます。
その速度は、全身を1周して心臓に戻るまで40秒と言われているのですが、リンパ液はは血液に比べて非常にスローなのです。
また、その流れ方も血液とは全く違います。
血液は心臓を起点にして体中を循環するのに対して、リンパ液は一方通行でしか流れないのです。
末梢(手足の指先)から鎖骨の下にあるリンパ節に向かって流れる一方通行で、筋肉の動きを利用しながら自発的に流れています。
心臓のような強力なポンプをもたないので、筋肉の刺激などに促されながら、ゆっくりと流れていくのです。
そのため、その速度はというと・・・・
例えば足先からスタートするリンパ液はゴールの鎖骨リンパ節まで約5~8時間という長旅になってしまうのです。
なぜ、ゴールが鎖骨リンパ節なのかといいますと、このリンパ節の部分で静脈と合流しており、リンパ液の出口地点になるからです。
こんなにゆっくり旅をするリンパ液は、度々、その歩みをもっとスローダウンしてしまいます。
それがリンパの滞りです。
このリンパの滞りにより、私達にとって最も好ましくない「むくみ」が引き起こされてしまいます。
リンパの滞りの原因については、また後述しますが、運動不足や加齢、お酒の飲みすぎ、同じ姿勢で長時間いる等、様々な原因があります。
そして・・滞ったまま、むくんだままにしておくと、大きなお顔になったり、脚がパンパンで腫れ上がったり、頭痛や肩こりの原因になったり・・と様々なトラブルを引き起こしてしまうのです。
バンコクRENEのリンパマッサージは身体の老廃物を大掃除します!
こんなトラブルを解消するには・・・
マッサージなどで筋肉に刺激を与え、滞りがちなリンパの流れをスムーズにするのが効果的です。
そんなことから、リンパマッサージは、このリンパ液の滞りを解消するために行う効果的な方法なのです。
リンパ液は、全身の老廃物を回収してくれるとてもありがたい存在ですが、放っておくとなかなかスムーズに働いてくれません。
マッサージや運動をして、その動きを助けてあげる必要があるのです。
RENEスパで行っているリンパマッサージは、フェイスもボディも、しっかりとリンパ理論に基いて作られたものです。
解剖学や生理学をしっかり学んだリンパセラピストと、筋肉のプロである理学療法士が作り上げたオリジナルのマッサージです。
なので、美容面でしっかりと効果を出すだけでなく、身体の不調を改善するお助けをいたします。
さて、このリンパですが、老廃物の回収だけでなく、まだまだ役割があります。
次回は、リンパの役割その2についてご紹介したいと思います。
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