辞めた19歳スタッフ と 日本語を喋れる42歳女性のアルバイト採用(元女性警察官コンビのスパ経営物語 第25話

元女性刑事コンビがスパ経営物語
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登場人物
トヨ : バンコクRENEスパの日本人店長(この物語の主人公で元警察官)
ナツコ(ナコ先生)頭蓋仙骨療法士&整体師 (この物語の主人公で元警察官)
Rさん:RENEスパの共同経営者(タイのRENEの日本人社長、黒ガリンの輸出担当)
ポックちゃん:Rさんが探してきた新しい19歳のスタッフ(タイマッサージ店マッサージ師)Rさんに親子で愛人にしてくれとお願いしてきたが、Rさんに断られてから全く仕事をしなくなる。
ジップちゃん:4人目のスタッフ、28歳のタイマッサージ師 
アップルさん:5人目のアルバイトスタッフ、トヨとRさんが日本に一時的に戻っている間、お店の臨時スタッフとしてアルバイト採用した42歳の女性。日本語が喋れる。 
KちゃんRENE JAPAN の女社長で、とよの親友

 

さよならポックちゃん

今回は、再び話を19歳のスタッフポックちゃんに戻します。

愛人希望騒動から、再びバンコクに戻って来たトヨとRさんとポックちゃんですが・・・

 

前回までのポックちゃんの話はこちら

里帰りした19歳スタッフの親子には、驚くべき策略がありました 元女性警察官コンビのスパ経営物語 第23話
登場人物 トヨ : バンコクRENEスパの日本人店長(この物語の主人公で元警察官) ナツコ(ナコ先生):頭蓋仙骨療法士&整体師 (この物語の主人公で元警察官) Rさん:RENEスパの共同経営者(タイのRENEの日本人社長、黒ガリンの輸出担当...

 

Rさんは、今回のことでかなり嫌気がさしているようで、ポックちゃんを朝、駅まで迎えに行くことも止めてしまいました。

Rさん
Rさん

あんな考えでいるような奴を、どうして僕が迎えにいかないといけないんですか?

仕事を舐めていますよ。

 

一生懸命に指導してくださったトヨさんやナコ先生(Natsuko)には申し訳ないですが、僕は次の子を探します。

 

彼女が気持ちを入れ替えない限り、これ以上あいつのやりたいようにさせるつもりはありません。

 

トヨさんも、遠慮しないで、叱る時は叱ってやってください。

・・・と言われましても、タイ語が通じないので叱れないのですが・・・

 

ということで、Rさんはポックちゃんとジップちゃんに対して、

Rさん
Rさん

ここはタイマッサージ店じゃないから。

 

日本の会社であり、日本のサービスと技術を提供する店だから、日本式のやり方についていけないのなら働いてもらう必要はない

ときっぱりと告げていました。

 

ジップちゃんは、Rさんの態度が厳しくなったのを受けてやばいと感じたのか、接客もかなりきちんと丁寧するように変っておりました。

 

でも、考えの甘いポックちゃんは、全くやる気なし・・・

 

ポックちゃん
ポックちゃん

なぜ、自分を愛人にしてくれないのか?

 

日本人男性ならみんなタイ人の若い女性を愛人にしたがるではないか?

と、そこにしか意識がいっておらず、自分の手で働いてお金を稼いで自立するということは全く論外の話のようでした。

 

なので、休まずに出勤はしてきておりましたが、ずっとラインで、以前、愛人だった日本男性に復縁を迫る連絡を取っていました。

 

Rさんは、そんなポックちゃんの仕事場での様子をジップちゃんに報告させておりましたが、

Rさん
Rさん

もう、やる気なしですね。

 

どこかで考えないと駄目ですね

と、腹を決めだしておりました。

 

そしてある日のこと・・・

 

いつもは、黒ガリンの関係で外回りの仕事をしていたRさんですが、夕方にお店に戻ってきて事務処理をしていました。

 

ちょうど、お客さんが二人来ていたので、ジップちゃんとポックちゃんは施術室に行っておりました。

 

先にジップちゃんが施術を終えて、丁寧な対応でお客様を見送っておりました。

 

そして、10分後くらいに、ポックちゃんの施術が終わったのですが、ポックちゃんはRさんの姿をちらっと見た瞬間に不機嫌な顔になり、そのままお客様をほったらかして、奥の休憩室に籠ってしまったのです。

 

お客様は、どうしていいのかわからない状態になっており、びっくりしたジップちゃんが飛んできて対応しておりました。

 

その様子を見ていたRさんはついにぶちきれまてしまいました。

 

そして、奥の休憩室に行って、ポックちゃんに

Rさん
Rさん

どういうつもりだ!!

と叱りつけたのです。

 

ところが、ポックちゃんは謝るどころか、

ポックちゃん
ポックちゃん

Rさんが悪いからだ。

私は嫌だと言っているのに仕事をさせるからだ!!

 

私は田舎に帰りたい。

とヒステリックになって反抗しだしました。

 

Rさん
Rさん

だから、田舎から帰る時に

「そのまま田舎に残りたいならそうしてもいいから、どうするか決めなさい」と言ったでしょ?

 

バンコクに戻るといったのはポックでしょ?

とRさんが諭しても、全く耳をかさず、

ポックちゃん
ポックちゃん

もう仕事はしたくない

と言うので、

 

Rさん
Rさん

じゃあ、もう働いてもらわなくてもいい。

 

辞めるなら好きにしなさい。

と印篭を渡したところ、大声で泣きながらお店から出て行ったのです。

 

 

トヨは、こうなることは時間の問題だと思っていたのですが、

toyo
toyo

ポップちゃんにしても、ポックちゃんにしても、19歳でまだ未成年だけど、それにしても幼すぎるな〰。

 

この年齢の子はやはりうちで雇うのは無理なのかもしれない・・。

と思いました。

 

最初に雇っていたポップちゃんも、今は大学に行きながら、飲み屋で

男の人と一緒にお酒を飲んで酒代の1割のチップをもらう

というアルバイトをしているそうです。

 

toyo
toyo

せっかく、ナツコにあんなすばらしい技術を学んで、それを十分に活かせる素質と能力があるのに・・

 

なんてもったいない人生を選択するのだろう・・・内容を入力してください。

と、とても悲しくなりました。

 

そんなことから、ポックちゃんはみなさんの想像通りに、田舎から帰って来てから1週間もしないうちに辞めてしまいました。

 




 

今度は42歳の新しいスタッフを雇うことに

 

ジップちゃんも、ポックちゃんにかなりうんざりしていたようであり、

私ひとりでも、やっていけますので、次はゆっくりと良い人を探してください

と余裕の発言をしておりました。

 

このジップちゃんの愛想の悪さも、慣れてくるとそれほどでもなくなり、単に人見知りが激しい子であることがわかりました。

 

彼女は、片言の英語が喋れましたので、なんとかトヨとも片言の英語同士で会話はできるようになりました。

 

また、時間にはとてもきっちりとしており、掃除も非常に丁寧にしてくれる子ですし、接客態度もずいぶんと良くなってきましたので、とりとめて彼女には問題は見当たりませんでした。

 

けれど・・・

少しづつお客さんが増えてきたので、やはりもうひとりスタッフは絶対に必要でした。

 

Rさんも、色々と探してくれていましたが、タイマッサージレベルの子はいくらでもいるけれど、またポックちゃんの二の舞になるのはこまるのでかなり慎重になっていました。

 

そんな折、日本のRENEの社長であるKちゃんから

kちゃん(RENE社長)
kちゃん(RENE社長)

今度、ビューティワールド大阪会場の展示が始まるので、出展することにしました。

 

トヨちゃんにはもちろん戻ってきてもらわないと駄目やねんけど、会長が所要で出れないため、できればRさんにも一緒に来て、手伝ってほしいねん。

 

会場設定等で男手がいるし、トラックを運転できる大型免許を持っている人が必要やねん

という依頼がきました。

 

Rさんは、2週間もジップちゃんひとりにして不在にすることがかなり心配のようでしたが、Kちゃんからの依頼なので断れません。

 

ジップちゃんは、2週間位ひとりでも大丈夫ですと言っておりましたが、

 

やはり若い女性だし、お店の営業時間は8時までだし・・

お金もRENEの商品もお店に置いている・・

ということで、強盗でも入られたら・・・

と考えると、やはり心配は拭えません。

 

それで、Rさんから

Rさん
Rさん

今、働き口を探している女性がひとりいるんだけど、年齢が42歳で日本語が喋れる人なんです。

 

知り合いのタイ人が、1年前に日本企業の運転手として働いていて、そこに事務職で働いていた人らしいのですが、その会社が数ヶ月前にタイから撤退することになって失業してしまったそうなんです。

 

日本語も喋れるし、若くないし、良いかなと思うんすが、エステ等のマッサージの経験が全くないので、アンちゃんの時のように上手くできないと言って、すぐに辞めてしまう可能性もあります。

 

なので、トヨさんが、もうすぐ日本に帰るタイミングで雇うのはどうかなと思い、返事を先伸ばしにしているんですが・・・

 

Rさん
Rさん

とりあえず1ヶ月、試験的に使ってみるつもりで、まずは俺たちが日本に行っている間に、留守番として受付でもやらせてみましょうか?

 

もし、センスがあって使えそうなら、もう一度トヨさんにタイまで指導に来てもらうということでKさんにお願いしてみます。

という提案がありました。

 

トヨは、日本に帰国する前に、その人に一度会っておきたいと思いました。

そして、一度夕食を一緒に食べることにしました。

 

その人は、アップルさんという名前であり、

年齢は42歳ですが、年齢よりは老けて見えました。

身体はとても細いのですが、姿勢が悪く猫背なので若々しさを感じられなかったのかもしれません。

 

中華系のタイ人なので、日本語を喋ってると日本人に見えました。

日本語を話せるので、Toyoとは直接会話ができましたが、とてもオドオドしていました。

 

Rさんに

toyo
toyo

私って、そんなに怖く見えるのかな?

って後で聞いたくらい、トヨを怖がっているような感じありました。

 

トヨ的には、元気のなさが気になりました。お店のイメージが暗くなる気がしました。

 

ジップちゃんも、最初は不愛想であり、トヨが描く笑顔で接客ができる子とは程遠い印象がありましたが、不愛想なだけで動きはキビキビしていて元気のある子なので、その点では合格点を出せる子でした。

 

でも・・・、アップルさんは、「元気がない、しんどそう・・・」というのが、一番最初に受ける印象になってしまうので、エステサロンのスタッフとしてはどうかな〰という不安を感じざるを得ませんでした。

 

それでも、とりあえず、トヨとRさんが日本に行っている間の受付としてアルバイトで来てもらうことにしました。

 

翌日、お店でジップちゃんに引き合わせところ、ジップちゃんの印象はそれほど悪くないようで、すぐに二人はうち解けておりました。

ジップちゃんが、アップルさんに対して一通りお店のメニューや商品の説明などをしてくれましたが、頭は良いみたいですぐに理解しておりました。

 

びっくりしたのは、その後お店に来たお客さんに対し、さっそく自ら進んで接客をしだしたのですが、とても上手であり、まるであのオドオドとした昨日の印象とは違い、別人のようでとても活き活きしているのです。

 

それで、トヨが

toyo
toyo

接客業とかは好きですか?

と聞いたところ、

人と話をするのがとても好きです。

と言う返事が返って来ました。

 

ひょっとしたら、使えるかもしれないと思ったとよは、

toyo
toyo

アップルさんは、とても接客が上手だと思います。

 

けれど、もし、続けてうちで正社員として働いてもらうとしたら、受付だけしてもらうわけにはいきません。

 

必ず施術をしてもらわないと駄目なのですが、その点はどう考えてますか?

という質問をしてみました。

 

アップルさんは、

仕事がないので雇ってほしいのですが、正直、マッサージはしたことがないので自信がありません

と言うので、

toyo
toyo

では、一度、どんなものかやってみますか

ということになり、ジップちゃんと一緒にアップルさんにマッサージを教えてことになりました

でも・・・やはり思った通り、話にならない状態です。

人の顔や身体を触ったことが一度もない人には、かなりハードルが高いのがマッサージです。

 

一度や二度でできるものではないのですが、手の使い方等を見ると、だいたいその人が素質があるかどうかは判断ができます。

一番最初にナツコが指導してくれたポップちゃんは、全く経験がないのにもかかわらず、手先が器用でとても素質がありました。

 

そういう素質の点から見てみると・・・

アップルさんは、かなり厳しいな〰と思いました。

 

あとは、彼女の根性と努力で、上手くなってもらうしかありません・・・

が、アップルさんにその根性と努力はあるのでしょうか?

 

とりあえず、ジップちゃんには、トヨ達が日本に帰国している間の2週間、アップルさんに少しずつでいいのでマッサージのやり方を教えていってほしいとお願いしました。

 

そして、いよいよ、トヨとRさんは日本へと戻ることになったのです。

 




ビューティーワールド大阪

 

ビューティワールド大阪展は、東京のときよりもブースが広くなっていました。

元インテリア会社経営のS会長の指示のもと、S会長の娘さんの旦那さん、そしてRさん、RENEの商品開発を手伝ってくれているアイブロウカットのジュンペー君とお弟子さんの4人が会場を設営してくれました。

 

とってもよく働く4人で、あっという間に会場が設営されました。

随所にS会長のこだわりがみられ、とても綺麗で素晴らしいブースでした。

S会長は、長年インテリアの関係でこういった展示会には頻繁に出展されていたらしく、そのため長年それをお手伝いしてきたS会長の娘さんも手慣れたもので、手際よく商品の陳列等をしていきます。

 

トヨは、

toyo
toyo

すごいな〰。プロだな〰

と感心してその様子を見ておりましたが、全然、何をしていいのかわからず、動いては娘さんに

トヨちゃんそれはこっち〰。

ちがうちがう、それはここ!!

と叱られてばかりおりました(笑)

 

また、荷物の搬送の時のトラックの運転や、終了時の荷台への荷物の積み込み等、Rさんが手慣れているのにはすこしびっくりしました。

 

Rさん
Rさん

日本では大手ゼネコンに勤めていたので、大型トラックや特殊車両の運転免許はほとんど持っています。

 

さらに、その後、大手居酒屋チェーンの関西エリアのチーフマネージャーをしていたので、毎月、どこかで新しい店をオープンさせていました。

 

手際に関しては、その時に鍛えられましたよ〰

 

と言っておりました。

 

Rさんや、S会長、S会長の娘さんや旦那さんの、手際の良い仕事ぶりを見て、トヨは自分が知らない別の世界を見た気がしました。

toyo
toyo

この人達からすれば、警察の仕事は未知のものだろうけど、私にとっては、この人達の仕事は全く未知のものであり、ただただ感心させられるな〰

と思いました。

 

このビューティワールド大阪会場にはナツコも勉強に来ており、RENEのブースに何度も顔を出してくれておりました。

そして・・・びっくりしたのは、トヨが休憩から戻って来ると、ナツコが、お客様の接客をして商品を販売しているのです!!

 

toyo
toyo

どうしたん?

ナツコ(ナコ先生)
ナツコ(ナコ先生)

カヨさんに、手がまわらなくなってきたから、トヨちゃんがもどってくるまで手伝ってほしいって頼まれた〰

 

気軽にナツコに頼んでしまうKちゃんもすごいけど、気軽に引き受けるNatsukoも凄い!!

 

こういう気さくさがナツコの良さであり、Kちゃんもトヨも、ついつい甘えてしまうのですよね〰

 

ビューティワールド大阪展は、大好評で終了しました。

 

そしてRさんは、その他諸々の所要をこなした後、荷物の搬送で「腰が痛い」と言いながら、バンコクへと戻っていきました。

 

トヨは、バンコクのことが心配ではありましたが、日本での仕事が溜まっていたので、暫くはバンコクに行けそうにはありませんでした。

 

さて・・・ジップちゃんとアップルさんは、うまくやってくれてるのでしょうか?

 




元女性刑事コンビがスパ経営物語
バンコク リンパマッサージ&理学整体スパ RENE
小顔&リフトアップマッサージ、リンパ痩身、理学整体、内臓整体、頭蓋仙骨療法、頭蓋マッサージ、チベット式足裏温灸マッサージ等「美と健康」をテーマにしたオリジナル施術をご提供する日系スパです。スタッフはタイの国家資格を持つ女性理学療法士です。
この記事を書いた人
「バンコクリンパマッサージ&理学整体スパ RENE」店長 Toyo

元奈良県警の女性刑事から転職した変わり種セラピスト(大阪出身奈良県在住、現在バンコク在住)

20年間強行班係(殺人・強盗・強姦等の凶悪犯罪を取り扱う係)の刑事として仕事をしてきたため、検視や解剖業務に携わることが多く、人体や健康に非常に興味を持ち解剖学や生理学等の勉強に励み、健康管理士や心理カウンセラーの資格も取得しました。

その後、友人や同僚等、家族などを相次いで癌や心筋梗塞等で亡くしたことをきっかけに、健康関連の仕事をしたいと考えるようになりました。そして、友人が健康食品&化粧品製造会社であるRENE(レーネ)を起業する際にスカウトされて転職を決意しました。

タイにはサプリメントや化粧品の原料となる「山の神様の贈り物」と呼ばれる黒ガリンガルを買い付けるためにやってきましたが、本格的に黒ガリンガルの輸入を開始するためタイで会社を設立することとなり、その際、会社の事務所と併設したリンパマッサージスパを開店しました。

しかし最初はタイ語ができないこともあり、タイ人スタッフに翻弄さる日々が続き、騙されたり、お金を盗まれたり、お客さんが来ない日が続いたり…と、ハチャメチャなスパ経営を行っておりましたが、1年後にはタイで有名なホリスティック医療センターのオーナーに、取得している資格や知識、リンパセラピストとしての技術が認められ、同センターに招かれることとなりました。そこで日本式のリンパマッサージの技術指導に当たるとともに、世界最先端のホリスティック医療や理学整体を学びました。

現在は再びRENEスパに戻り、ホリスティック医療センターで学んだ知識を活かして、国家資格を持つ理学療法士達と共に、リンパマッサージと理学整体をメインとした数々のオリジナル施術を考案し、「美と健康」をテーマとした施術をみなさまにご提供しております。

スパを経営するまでの詳しい経緯はこちら

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